幸せ。人は願う幸せに成って欲しいと。
祈り。人は祈る幸多からん人生をと。
一人は皆のために。
皆は一人のために。
英語では
One for all
All for one
日本語では
大一大万大吉
少女の様な願いはやがて呪いになる。
少女の様な祈りはやがて妬みになる。
人が作る神。
明日も生きていたい。
お腹一杯に食べたい。
幸せに成りたい。
小さな些細な気持ちは、裏返る。
あの人は健康に日々を無駄にしている。
あの人はお腹一杯食べて残りは棄てている。
気持ちは裏返る。
なんで!私が!!
もし、神様が居るのなら前向きに直向きに生きている人を祝福してくれるはず。
挫折や絶望を。散々辛苦を嘗めさせられた。
これ以上の苦しみは無い。
きっと、これからは、幸せになれる。
そんな人々の気持ちが紡ぎ神が生まれる。
最高の神は
最悪の神に
【あたし達が引き込まれたのは、そんな自分勝手な神さ】
エイルには珍しく私に説明した。
少し面倒臭そうなうんざりした口調に思わず私は笑いそうになった。
「なんで、私達には手が出せないの?」
【残留思念。所詮、気持ちや念で人は殺せない。まして、無関係な私達ならなおさら】
多分、最後の『なおさら』は、ネットやチャットに直したら『なおさらw』と表記される位にエイルは笑っていた。
「でも、変な神がこの子を愛してる。きっと、殺したい位に幸せにしたい。」
逆説的な人の感情。
私は尋ねた。
「夢は配達出来るの?」
エイルは他人事の様に答えた。
「無理だね。この子の不確かな夢よりも第三者の気持ちが強すぎる。」
私は夢の配達人として言った。
【このままじゃこの人は不幸になるかもしれないんだよね?なら、この人を助ける為にも…夢を届けたい。】
真っ直ぐエイルを見詰めた。