傷が多すぎると、

わざとらしさが出る。

少なすぎると、しっくりこない。

 

足場板や、

ダメージ加工された板を眺める。

サンディングの痕。

引っ掻き傷や釘の痕。

所々潰れた角。

いろんなシミや付着した塗料。

自然にできた傷や汚れが、

雰囲気を醸しだしていた。

 

手始めに、

手元にある工具で、

それとなく傷つけてみた。

ハンマーや錐で穴を空ける。

ワイヤーブラシで、

全体的に引っ掻いてみる。

鉈で角を削ってみる。

その上に色違いのワックスを、

まだらに塗ってみた。

 

真新しさは消えた。

でも足場板には見えない。

よく見てみると、

木肌自体が違った。

杉板の表面は最初から整えられているが、

足場板は毛羽立っていて、

木目もゴツゴツしていた。

多分、切り出して製材してない。

ここまでワイルドさはいらないが、

もう少し、近づけたい。

 

2枚目は、

表面を徹底的に傷つけて、

傷も多めにしてみた。

が、調子に乗りすぎた。

多すぎる傷がわざとらしい。

 

3枚4枚と重ねることで、

自然に見えるラインが

少しずつ掴めてきた。

使い古された雰囲気も出ている。

少なくとも、新品の板には見えない。

とはいえ、

足場板やダメージ加工された板には、

遠く及ばない。

今の自分では、

ここが限界だった。

 

 

作業台の上は、

大量の木屑や削りカスで

埋め尽くされていた。

 

 

 

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