最後の品種、ふじを収穫したあとのりんご畑の、潔い何も無さ。 

陽の光がこんなにありがたく感じる場所が他にないのです。

落ち葉になった葉を踏みしめながら、鳥の声だけが聞こえる、潔き何も無さに、自動的に心が空っぽになり、頭も空っぽになります。




何もない、本当に何もないのに、心の底から満たされるこの温かい感覚は、一体なんでしょう?

足の底から満足感が湧き上がってくるのです。

「それでいいんだよ、今年もご苦労様!」という声がどこかから聞こえてきそうなような。




気づけばいつの間にか歩く瞑想となっていました。