その日は、どんより曇り空。
 
 
大学の講義を受けていた私は、
延々続く、難しい講義内容を聞き流しながら、
ぼんやり窓の外を眺めていた。
 
 
つまらない講義に、暇を持て余していた。
 
とその時、突然思い付いた。
 
そだ、タカ君にお手紙書こうっ。
 
 
ノートの一番後ろをビリビリと破り、
シャープペンを握った。
 
 
 
始めは気楽な内容だったのだが、
いつしか私の悩みを書き出していた。
 
 
 
 
手紙の内容〜途中から〜
 
 
 
 
タカ君、私ね、今悩んでる事があるんだ。
 
 
それはね、高校の時のような、
親友って呼べる友達がいないこと…。
 
何人か仲良くなれたんだけど、
そこまで深くないんだ。
 
これでも、いろんな場所で友達を作ろうと、
頑張ってるけど、、
 
なかなか友達が出来ません。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
↑そんなような悩みを打ち明けた。
今となっては、可愛い悩み事だが、
当時の私にとっては、重大だった。
 
 
 
 
 
 
手紙を書き終える頃に、
チャイムが鳴った。
 
 
タカ君、この手紙読んだら、
どう思うかな。。
大学生になり、
メールや電話が主流だから、
突然の手紙にびっくりするだろうなw
 
 
手紙の内容は重いはずなのに、
タカ君に手紙を出す事に
テンションが上がっていた。
 
 
テンションが上がってる時点で、
「タカ君が好きだ」と言う動かぬ事実。
 
 
タカ君、喜んでくれるかな。
 
返信など期待していなかった。
だって、手紙なんて今時珍し過ぎるから。
 
メールや口頭で何らかの返答はあるかもしれない。
 
その程度にしか思っていなかった。
 
 
 
 
 
私はタカ君のアパートの郵便受けに、
こっそり手紙を忍ばせた。
 
 
 
それから、数日タカ君から
何かしらのリプライを待った。
 
 
 
 
 
 
 
が、何もない。
 
 
 
 
 
 
 
 
会った時でさえ、手紙には触れず、
普段通りのタカ君。
 
 
 
 
 
 
 
 
手紙…もしかして読んでないのかな…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちょっとガッカリした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
それから1週間。
 
 
 
 
 
アパートの郵便受けを開けると、
手紙が届いていた。
 
差出人を見ると、
そこにはタカ君の名前があった…!
 
 
 
 
続く