自我は、本当にすごいんです。
完璧でいたいんです。
「わたしは、あなたのことが嫌いだけど、あなたがわたしのことを嫌いになるのは、許さない。」
「わたしが言うことは正しいけど、あなたの言うことは、間違ってるから。」
「わたしが認めることは、してもらっても構わないけど、それ以外は、止めてよね。」
そんなふうに、わたしは完璧だと思っていますから、
この現実世界で生きるわたしも、完璧でいてもらわないと困ると思っています。
わたしの自我が理想とする人物像が、
やさしくて、誰からも好かれて、誰からも頼りにされて、
やることは全て完璧で、落ち度がなく、
知識は豊富で、
感情に振り回されることもなく、冷静で、
おまけにお金持ちで、実行力があって、何をやっても上手くいく人。
だとすると、さぁ大変。
現実世界で、
やさしくできず、誰からも嫌われ、誰にも頼りにされず、
やることなすこと、上手くいかず
本を読むのが嫌いで、知識もなく
感情に振り回されて、いつも情緒不安定で、
おまけにお金もなくて、やりたいと思う事ができず、何をやっても上手くいかないと、
理想のわたしに成れていないと、
自分を、責めまくります。
自分で、人からいい人だと思われる条件を創り上げてしまい、
いい人になろうとすればするほど、
いい人になれない現実世界になっていきます。
自分では、知識もないし、何も自分ではできないと、周りの人に言っていても、
誰かから、
「あなたには、無理ね。」
そう言われると、無性に腹が立ちます。
“どうしてそんなこと言うのよ!わたしのこと、何も知らないくせに!”
などと、心の中で思っています。
こんなふうに感情が動いたら、わたしの知らない裏側にいるわたしを観るチャンスです。
「あなたは、無理ね。」
そう言っているのは、鏡に映った裏側のわたしです。
自分の今の生き方を振り返ります。
「家事もしてるし、仕事もしてる。人とのお付き合いも、色々あるけど、それなりにこなしてる。だのに、なぜ、無理だと言われるんだろう。」
そんなふうに、やっていることに意識が向いてしまいますが、
観るのは、自分の意識の方です。
家事をする時に、
「わたしばっかりやってる。」
「あそこが散らかってるけど、まっいっか。今度片づけよう。」
仕事をしている時に、
「言われたことだけをやっていればいいじゃない。」
「こんな給料で、これだけやってるんだから。」
「わたしは、難しいことはわからないから無理です。」
等々
「めんどくさい」
「損をするのはイヤ」
「どうでもいい」
と、自分の出せる力や能力を、最大限に活かすことなくただただ、「その日が過ぎればいい」と、そちらの方向へ意識の舵を取っていないかを確認していきます。
宇宙の法則は、
放出した意識とエネルギーは、必ず還って来るようになっています。
「わたしだけは、そんなことない」
というような甘い法則ではなく、1㎜の違いもなく還ってきます。
「めんどくさい」は、余計にめんどくさいことが起こります。
「損をするのはイヤ」は、余計に損をするようなことが起こります。
「どうでもいい」は、どうにもならないことが起こります。
そして言います。
「もう、わたしには、無理!」
自分が、どんな人になることが理想だと思っているのか、紙に書いてみるといいかもしれません。
たくさん書ければかけるほど、今の自分とのギャップが大きく、そこに縛られることになると思われます。
「ねぇ、どんな人になりたいと思う?」
と、質問されたら、
「そうねぇ~、今のわたしがいいかな。」
そんな答えが言えたら、とても楽だと思います。