博子さんが営む雑貨屋には、パワーストーンを使ったブレスレットや装飾品を作っている作家さんがいる。

 

 

 博子さんと長女が、幸太郎の入院中にプレゼントしてくれた。

 

 

 幸太郎は、こういう装飾品を付けるタイプではなかったけれど、お風呂に入る時以外はずっと付けてた。

 

 

二人からもらったものであることや、病気が少しでも良くなるように望んでいたんだろうな。

 

 

 

 このブレスレットは、棺の中には入れず、私がそのまま使うことにした。

主人も、そうすればいいよと賛成してくれた。

 

 

 

 私は、なにも知らなかったけれど、パワーストーンは邪気を吸うらしく、時折紐を変えたり、浄化してもらったりして、肌身離さずこのブレスレットを腕にはめた。

 

 

 幸太郎の携帯とこのブレスレットが、私の心を癒してくれた。

 

 

 

 でも、このブレスレットとは、数年後お別れすることになる。