「こんにちは~」
「は~い」
玄関のドアを開けて入ってきたのは、白い服を着た、りえちゃんだった。
幸太郎がまだ発病する前、心友の博子さんは、あるヒーリングサロンに通っていた。
そのサロンにいたのが、りえちゃんでアロママッサージを専門に施術していた。
彼女は、カバラ数秘術を使ったカウンセリングも行っていたらしく、博子さんはとてもひいきにしていた。
私が幸太郎の付き添いをしている時、博子さんは私の体調をとても気にしてくれて、少しでも元気になるならと、私にりえちゃんを会わそうとしてくれていた。
この時の私は、スピリチュアルのスの字も知らず、何でこの人と会う必要があるんだろうとそう思ってた。でも、あまりにも博子さんが勧めるため、会う日を設定したけれど、幸太郎の体調が悪く、会って話しをする余裕さえなく、結局会う事はなかった。
幸太郎が逝ってしまって、失業保険が終了したら再び働こうと思ってた。
元働いていた病院では、いつでも再雇用してくれると言ってもらっていた。
新しく緩和病棟もできたし、きっと私は幸太郎の事を活かして、そこで働くことになるんだろうとそう思っていた。
幸太郎の事は、直ぐに癒されるわけもなく、気持ちさえ落ち着けば、いつもの生活に戻ろうとそう思ってた。だから特に、これからの事を悩んでいたわけではなかった。
でも、博子さんが言う。
「なぁ、話し聞いてみたら?」
「何の?」
「なんかようわからんけど、話し聞いてみたら?」
これが、りえちゃんと私が出会うきっかけとなった。
「は~いどうぞぉ、初めまして、博子さんからお伺いしてます。どうぞ上がってください。」
何の話しをする人なのか、よくわからないまま私は、幸太郎の携帯の発信履歴の話し等、色々話しをした。ひと段落話しをしたら、りえちゃんが
「じゃあ、始めましょうか」
え?!始めるって何を?今、話しをしてたし・・・
すると再び、
「ん~、あの遺影を見てると、とても真面目そうなんですけど、今、私の肩に肘を乗せてきてるんですよねぇ~」
えーーーーーーーー えーーーーーーー
えーーーーーーー
「それ・・・それ・・・それ、幸太郎です!」
幸太郎は、食事を食べる時、リビングに設置していたベッドから足を降ろし、前にあるテレビを見ながら1人で食べ始め、私は自分が食べ終わったら直ぐに幸太郎の左側に一緒に座ってテレビを見てた。その時、幸太郎は、左肘を私の右肩に置いて、その腕を伸ばして私の顎を上に上げたりして・・・。その私たちの姿を主人が見て笑ったりしてた。
どういうこと?!彼女は何?! でも、幸太郎がいる!!
私は、驚きより、幸太郎がいることの方が嬉しかった。
彼女が瞑想状態に入っていった。
※今だからわかりますが、その時は何をしているのかさっぱりわかりませんでした。
私の潜在意識に入り、私と幸太郎との過去世での関係等を話してくれた。
そして幸太郎が言う。
「早く逝ってしまって、悲しい思いをさせてごめん。でも目的を達成するためには、今でなくてはならなかった。」
「僕のシナリオは完璧だったでしょ?そこに気が付いていくのは、さすがお母さんだ。」
「メール交換をしてた女医さんは僕たちと同じグループではないけれど、あの人の体を使って、僕がそう仕向けていた。僕が交信してた。」
「これからお母さんと組んで今から目的を達成していく。アイデアとか出会いとか僕がメッセージを送っていく。」
「この目的が達成するまで、僕は生まれ変わらずいる。それはあの世に行けないのではなく、お母さんと同じタッグを組んでやっていく。お母さんと僕は、ペアで目的を達成していく。」
「この世で幸せだった?」
プッっと噴き出す動作をして
「そんなこと決まっている。聞かなくてもわかるでしょ。」
「この世で未練とか、やり残したことは?」
「一切ないよ。」
幸太郎と再び会えたこと、話しができたこと、私が心の中で思っていた事を全て幸太郎が知っていたこと。
あまりの喜びに、心の整理がつかなかった。
この日が、りえちゃんとの初めての出会いであり、初めてのセッションだった。
そして、このりえちゃんがいなかったら、今の私にはなれなかった。
逆に言えば、りえちゃんがいてくれたからこそ、今の私がいる。
このことがきっかけで、りえちゃんとは、共に学ぶ親友となり、今もその関係は続いている。
りえちゃんは、スピ歴27年、セラピスト歴10年。
「感情解放」を使った潜在意識のクリアリングが専門分野でいる。
ここにRieeta(りーた)というホームアドレスを案内します。