アニメ「十二国記」第39話より 慶王陽子の初勅 | 占いworld♡エンタメ部

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久しぶりの更新になってしまいました。魔道祖師は引き続きループ継続中ですが、本日は「十二国記」について書かせて頂きます。

 

「異世界転生もの」が流行っている昨今ですが「十二国記」もそのジャンルの作品と考えてよいかもしれません。「異世界もの」には「異世界転生」と「異世界転移」があるらしいのですが「十二国記」は「異世界転移」で、「人渣反派自救系統(クズ悪役の自己救済システム)」は「異世界転生」に区別されるのかと思います。そして「十二国記」は異世界ファンタジーの金字塔ではないかと私は考えています。

 

過去にアニメ「十二国記」を視聴、原作本も読んでいましたが、今回見直してみて、あらかた忘れてたなと感じました。そして今、この作品は日本全国民の必読書にすべきなのでは?と思っている次第です。何故かというと人が生きていく上でもの凄く大切なことを語っている作品だと思ったからです。それを痛切に感じたのがアニメでの以下のセリフです。


 陽子「私は、慶の民の誰もに王になってもらいたい。地位でもって礼を強要し、他者を踏みにじる事に慣れた者の末路は昇絋、呀峰の例を見るまでもなく明らかだろう。そしてまた、踏みにじられる事を受け入れた人々が辿る道も。人は誰の奴隷でもない。そんな事のために生まれるのじゃない。他者に虐げられても屈する事のない心。災厄に襲われても挫ける事のない心。不正があれば糺す事を恐れず、ケダモノに媚びず、私は慶の民にそんな不羈の民になって欲しい。己という領土を治める唯一無二の君主に。そのためにまず、他者の前で毅然と頭を上げることから始めて欲しい。諸官は私に慶を何処へ導くのだと聞いた。これで答えになるだろうか。


その証として伏礼を廃す!これを持って初勅とする!!」


日本の普通の高校生だった陽子。周囲の目を常に気にする優等生で自分の本音がわかっていない女の子でした。その彼女が異世界(本来の故国)で数々の苦難に遭遇する中、絶望しながら自分と向き合い、人との出会いにより気づき、成長し、この宣言をすることになります。


己という領土を治める唯一無二の君主


これはひとりひとりが心に刻むべきことではないでしょうか。自分の人生は自分で導いていかなければならない。置かれた環境の中で自分のなすべき事を問いながら、出来ることをやっていく。それが己を治める君主のあり方なのではないかと思うのです。