素敵な絵本でハッピー子育て♪
『おじいちゃんのごくらくごくらく』

西本鶏介/作

長谷川義史/絵

すずき出版 2006年




少し前まで 暑い暑いと言っていたのが

すっかり 涼しくなりましたニコニコ


日も短くなり、朝晩など 寒いくらい。

そろそろ、温泉巡りにも

気持ち良さそうな 季節になってきました。


さて、今回 ご紹介する絵本は、

またまた おじいちゃんと男の子の

心の交流を描いた おはなしです。



もみじ もみじ もみじ もみじ もみじ


ぼくの家は お父さんとお母さんと

おじいちゃんの 4人家族です。



お父さんもお母さんも お勤めをしているので

ぼくは いつも おじいちゃんと 一緒です。



園バスのお迎えも おじいちゃんが来てくれます。

「ゆうたくんのおじいちゃんは お母さんみたいだ」

と みんなに いわれるけど 平気です。

だって おじいちゃんが 大好きだもの。



おじいちゃんは 若い時 大工さんでした。

だから ぼくのおもちゃは 全部

おじいちゃんが 作ったものです。



「ゆうたの おもちゃは 世界にひとつしか

ないものだよ」

おじいちゃんに いわれると ぼくまで

嬉しくなります。



お風呂に入るのも寝るのも

ぼくは おじいちゃんと 一緒です。



おじいちゃんは お風呂に つかるとき

口ぐせみたいに

「ごくらく ごくらく」

といいます。



「ごくらくって なに?」

って たずねたら、

「幸せな気持ちに なることだよ」

と 教えてくれました。



ぼくも おじいちゃんの真似をして

「ごくらく ごくらく」

と いったら 心の中まであたたかくなりました。



「今度の休みが来たら、ゆうたと2人で

山の温泉に行こうか」

おじいちゃんが いいました。



「いく いく!」

ぼくは 飛び上がって叫びました。



でも、温泉行きは 中止になりました。

おじいちゃんの 腰が急に痛くなって

お医者さんは 入院してもらいます、と

いいました。



「ごめんな ごめんな」

おじいちゃんは 何度も ぼくにあやまりました。



入院の前の日、お母さんに頼んで

有名な温泉のお湯になる 粉を買ってもらい

お父さんと おじいちゃんを

湯船に入れてあげました。



「三人で 山の温泉に入っているみたいだ」

お父さんがいいました。



ぼくは おじいちゃんの腰をさすってあげながら

「ごくらく ごくらく」

と いいました。



すると、おじいちゃんは つむっていた目を開けて

「ごくらく ごくらく」

と つぶやきました。



入院する日、おじいちゃんが いいました。

「おじいちゃんが いなくても 大丈夫かな」

「大丈夫。でも 早く帰って来て・・・・」

「ああ、元気になって すぐ戻ってくる」

そういって おじいちゃんは ぼくの手を

しっかり 握ってくれました。



元気になって 戻ってくると いったのに、

おじいちゃんは 病院から

仏さまの国へ 行ってしまいました。



腰が痛くなったのは

悪い病気のせい だったのです。



ぼくが 泣いていると お母さんが

ぼくを 抱きしめていいました。



「もう 泣くのはおよし。

おじいちゃんは 仏さまの国でも

『ごくらく ごくらく』と いって暮らしているよ」



ぼくは お風呂に入るとき

「ごくらく ごくらく」

と いいます。



すると おじいちゃんの 優しい顔が

浮かんできて ちょっと悲しいけど

とても 幸せな 気持ちになります。



もみじ もみじ もみじ もみじ もみじ


この絵本は、本屋さんで 何気に手に取って

読んでみたのですが、

その時、こらえきれなくなって その場で

泣いてしまいましたしょぼん


恥ずかしいので 本棚に張り付いて

見えないようにしていました・・・


買おう、とすぐに思ったのですが、

私、泣いたらすぐに鼻が赤くなるので、

なかなか レジに行けず 困りました汗


その頃、娘は1年生、息子は3歳で年少でした。

最初読んでやった時、 娘は神妙な顔をして

「かわいそう」と しきりに言っていたのを 息子は

「これは かわいそうな お話ではないよビックリマーク」と

言い切っていました(;^_^A

3歳では まだ意味がわからないよね~と

思っていたのですが、

数日後、2回目に読んだ時、

息子が 目を しきりにこすっていました。


「ゴミでも入ったはてなマーク」と 普通に聞くと

「泣いてるのビックリマーク」と 怒られてしまいましたあせる


やっと意味がわかったのでしょう。

ですが、悲しいお話だったと わかったとしても

涙を流したのは びっくりしました。


それまでも 死を題材にした絵本は

何度も読んでいて、娘がひとりで

泣いていることは ありましたが、

息子が 悲しいお話を聞いて 泣くのははじめてでした。


これも、心の成長の過程だったのでしょうね。

2歳から 絵本を毎日読んでいたからこそ、

こういった 成長を知ることができたのだと思います。


残念ながら、娘は5歳になっていたので

そういった 成長まで 感じることが できなかったので

もっと 早くからはじめていたら・・・と 戻らぬ時間に

後悔しています。


とはいえ、一冊の本を介して、

一緒に泣いたり 笑ったりするのは それだけで財産。


読みきかせを 勧めてくださった先生が

「いつからはじめても 遅くは無いのですよ」

と おっしゃって 何度も読み聞かせの会に

誘ってくださったことを、

本当にありがたく思っています。


おじいちゃんのごくらくごくらく (ひまわりえほんシリーズ)/西本 鶏介
¥1,260
Amazon.co.jp


そしてまた、私にとっても この1冊は

おじいちゃんと 過ごした日々や、

おじいちゃんが 無言で帰って来た日のことを

思い出させてくれる 作品です。


人はお別れを経験してこそ、

成長するものだと 思います。


その人が 大きい存在であるこそ、

喪失感も大きいけど、

乗り越えた後、心の大きな支えになってくれます。


小学校2年生でしたが、

それから 私はいつも寝る前

おじいちゃんに はなしかけるようになりました。


「ごくらく」も、こういったことを

おじいちゃんは よく口にしていました。


見えない世界や 神さま仏さまを敬う心など 知らない間に

教えてくれていたのが おじいちゃんだったと思います。


おじいちゃんの教えてくれたこと、

そしておじいちゃん自身が 私の心の支えとなりました。


心の支えが 人間の根っ子となって

その人の人格を作っていくのではないかと思います。


もちろん、お別れ以外にも

心の支えとなる 経験は たくさんあります。


それは、楽しかったり 悲しかったり

何かを乗り越えた時など、

心を揺さぶるような 経験すべてが

根っ子となって いくのだと思います。


そういえば、『ゲゲゲの女房』が

今日最終回でしたが、

毎日楽しみに見ていました。


水木しげるさんの 作品は

そういった 目に見えないことが 大切だって

いうことが たくさん書かれていますね。


水木しげるさんは、日本のおじいちゃんですニコニコ

テレビでもよく拝見しますが、

奥さまとも とっても仲が良くて、

夫婦の鏡でもあるかもキラキラ


いつまでも お元気で、

日本の心を 伝え続けていただきたいと思います。


今日も最後まで読んでいただき

ありがとうございましたseisei



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