十億の母 <#67> | くさはらの日々

くさはらの日々

日々の瑣事のひとつひとつに新鮮な気持ちでむきあいたい....と思いつつ、くさはらの中で迷子になったような気分からの脱却。心と体と暮らしの変化を見つめていたら、いろんなことが少しずつ整いはじめた。思考の整理をお手伝いするibマッピングカウンセラー、やってます。

伯母の葬儀に参列してきました。

その中で聞いたことばが心に残りました。

 十億の人に十億の母あらむも 
  わが母にまさる母ありなむや



出典を知らなかったのですが、
暁烏敏(あけがらす はや)という、
明治10年に現石川県白山市に生まれ、
日本の思想界に大きな足跡をのこした人物の
読んだものだそうです。


お彼岸の最中のおだやかな日でした。
山間部にあるお寺の周囲は、
まだ白梅、紅梅が咲き乱れ、
いい香りにつつまれていました。

そのお寺は、私の母も眠る場所。
母と先祖のお墓参りもしてきました。

桜の枝の蕾の先も、
うっすらピンクに色づき。


西行も
「願はくは花の下にて春死なん
 そのきさらぎの望月のころ」
と読んだように、
この季節に旅立つことを望む人も多い中、

90年の人生をみごとに生ききり、
その通りになった、あっぱれな伯母の旅立ち。

あぁ、伯母さんのおいしい手打ちうどん、
また食べたいなあ、
という望みはもう叶わないけれど。

残された者のやるべきことは、
一日一日を大切に生きること。

新しい一週間のはじまり。
みなさま、どうぞよい一日を!