純白のコブシの花 <#62> | くさはらの日々

くさはらの日々

日々の瑣事のひとつひとつに新鮮な気持ちでむきあいたい....と思いつつ、くさはらの中で迷子になったような気分からの脱却。心と体と暮らしの変化を見つめていたら、いろんなことが少しずつ整いはじめた。思考の整理をお手伝いするibマッピングカウンセラー、やってます。

駒込にある東洋文庫に併設された
カフェに行ってきました

落ち着いた店内で、
マルコポーロという、
東洋文庫らしいときめく名前の
黄色いふわとろオムライスをいただき、
桜の色が美しいアイスクリームを楽しんだ後、

建物の外へ出ると、
コブシの花の純白が、なんと清らかなこと。
まだ三分咲き、くらい。


今月に入って、
ふたりの詩人の詩に出会いました。

そのどちらにも、コブシの花が出てきました。
この偶然に、なにか意味があるのでしょうか?

長田弘さんの「聴くという一つの動詞」には

 真っ白に咲きこぼれる
 コブシの花々の声を聴いた。
 見ることは、聴くことである。



加藤祥造さんの「ふたつの自然力」では

 三月二十九日、晴。風は南西に変わり
 暖気あり。庭に出る。
 辛夷(こぶし)の枝にあるひとつの蕾に目をよせた。


コブシは詩人に詩を作らせる
特別な力を持つ花なのでしょうか?

コブシの花を見ても、
うつくしいな、と感じるだけの私は、
お二人の詩人を通して、

「見ることは、聴くことである」

「生きることの第一の責務は 花ひらくこと」

というコブシのメッセージをただ受け取るのみ。



     *

White is the sound    白は軽やかな
Of a light foot walking   足の歩く音



この本の「What Is White?」より。

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