サパは坂の街である。 
市内バスが走っているわけでもなく、 
(気づかなかっただけかもしれないが)
なぜかトゥクトゥクのような 
乗り合いタクシーも見かけない。


そういうわけで
60歳超三人組は自らの足で
そこに坂道があろうとも
たとえ石段が待ち構えていようとも
気合を込めて歩かなければならない。
何かお土産を、何か見どころをと
徘徊するとなれば
街なか各所にあるコーヒーハウスは
必ず必要な場所と化す。


ある時は、古い時代の
というか、北ベトナム時代を模した
ベトナムノスタルジー的な店に
飛び込んでみたりする。


しかし、
よそから来た旅人には
今ひとつ理解出来ないコンセプトだったり。
お店の人は若手なのだが
ベトナムっぽくないホスピタリティの欠如を
多少感じさせてくれたり。 


この素っ気なさが
今どきなのかも、と。


ある昼下がりのサパ。
高級感がありそなカフェ。
ちょっとスウィーツがあったので
入って見る。

昼下がりのせいなのか、 
ベトナム人には入りづらい店なのか、
あるいは、
この日、サパには観光客が
少し欠乏状態だったのか。
いずれにせよ、
坂を、石段を上がったり下がったりの三人組は
アイスコーヒーと甘いものが必要だった。 
何はともあれ、
誰もいないカフェなのである。


確かに高級感が溢れていたが
客がいないせいか 
全体的にやる気が抜けていた。 
 
やはり、ベトナム帽をかぶったのが
間違いだったのだろうか、
まあ、そういうことにしておく。
珈琲もスウィーツも決して
悪くなかったことを
最後に言い添えて置くことにする。