
いつ頃から台湾に通い始めたのか、
今となってはとんと思い出せませんが
たぶん、1990年代も後半ではなかったかと。
まあ、10回なんてものではないことは確か。
もともと大陸マニアだったせいか、
とりあえず上海みたいなところはありました。
そういいわけで、
台湾との付き合いはかれこれ30年近く。
バックパッカーみたいな旅が多かったので
食べるのも、円卓を囲む中華というよりは
町の一杯飯屋っぽい所が主流。
そんな私ですが、
なかなか飯糰(台湾おにぎり)には
到達出来ませんでした。

ひとつには、
おにぎりなのに
あまりに日本のそれとは
かけ離れ過ぎていたせいもありました。
日本のおにぎりと言えば
具はもちろんひとつ。
2種類の具なんてありえません。
それが飯糰ときたら
目の前にいろんな具が並んでまして
あれもこれもご飯で包んでしまうんです。

総合なんていうメニューを頼むと
肉でんぶやら搾菜やら甘辛く煮たお肉やら
湯葉の煮たのとか。
あげく、油条(中華系でおなじみの揚げパン)まで包んでしまいまして。

そういうマイナスイメージを払拭すべく
ある日の嘉義の町、
ホテルの前で朝から店開きしている
おっさんの飯糰屋。
なんとなくお客さんが並んでいる、
ちょっといい気配を感じ、
全部入りを、なんて訳知り顔で
作ってもらいました。

かくして、ホテルに持ち帰り、
喰らいついたわけですが、
以後、台湾での食の大命題のひとつに
飯糰食いが加わったのは言うまでもありません。
この飯糰、
大陸では当時見たこともなかったですし
香港でも個人的には見かけたことは無し。
コメ文化のベトナムやタイでも
見てないですから
台湾のソウルフードなんだろうなと。
あるいは、日本のおにぎりの
発典型なのかなぁと。
そういうわけで
台湾での私は、魯肉飯でも雞肉飯でも
マンゴーかき氷でも小籠包でもなくて
飯糰なのです。

