ハノイの夜半過ぎ、豪快なやきとりにグーの音も出ず | めしと旅の日々

コロナ前、
のほほんとハノイの
宵闇に紛れていた時の話。
一緒にハノイに飛んだ歳下の友人が
夕食を取ったあと
もう一軒行せんかと。
ネットで見つけた店なんですが
気になって仕方ないんですと
私の琴線に働きかけてきた。
こういう場合、
じゃあシクロで行こうと
二つ返事。
たどり着いてみると
薄暗闇の中にワイルドな皆さんが
路上にて静かな盛り上がり。
それはハノイ的ワイルドな
鶏の開きのやきとりだった。
細身の腹出しハノイっ子が
舞台上で跳ねるジャニーズが如く
鶏の開きと対峙している。
そこはかとなく
一筋縄ではいかない匂いが漂う。

そして、
我々の前に現れたのは
良く言えばダイナミック、
ふつうに言うと
グロそのもの、
悪く言えばエイリアン的な開き鶏。
意を決してかぶりついて見ると
甘さがかすかにあるものの
ロースト感のみの焼き鳥。
隣の親父にツンツンされて
初めて気が付く。
鶏の脇の辛味噌をつけてみると
一気に焼き鳥としての展望が開けた。
闇が楽しい
ハノイのひとコマというには
ちょっとばかりミステリアス。
更に言うと
隣の酒屋で
地物のビールということなのだが
冷たいやつといったのに
全然そうではなかったことを
苦々しく追加しておく。

