10代の半ば頃、
新潟の叔父が来ると
映画と旨いもの、
ということで
浅草でした。
映画は封切りものではなくて
なつかシネマ。
戦争映画とか西部劇とか。
当然、2本立てで700円、苦笑。


そういうわけで
2本映画を見ると
空腹が極致。
そういう時の天丼こそが
私の浅草でした。
浅草は、
天麩羅を扱う店が
東京の中でも段違い、だと思います。
叔父が行くのは
必ず大黒家でした。



今でこそ、濃い色の衣をまとった天丼は
黒天丼とか言われてますが
当時はそんな見解もなく
胡麻油で揚げたこの黒い天丼こそが
天丼の王道だと思ってました。
濃厚なたれと胡麻油、
自分にとっての浅草の匂い、
なのかも知れません。
ちなみに、
この天丼、
海老2本、かき揚げひとつの
至福の時です。