京都マラソンを走ってきたのでご報告します。
ここ一週間、雪降りもある中でもなんとかトレーニングの努力はしました。
しかし、本当に思った通りの走りができるか不安でいっぱい。
30km過ぎの失速が十分予想されました。
左足のひざや太ももに痛みが生じないかと身体の状態も気になるところ。
前日、受付後早々にホテルに戻りできるだけ足を使わないように温存。
翌日は早め早めに行動。
無駄に走ることはしたくなかったですから。
サッサと着替え荷物を預けてスタート地点で待機。
しかし、ここであることに気が付きました。
なんと、シャツを表裏にして着ていたのです。
地味なパープルで表裏反対のシャツ。
いくら仮装禁止の京都にしても地味すぎ。
せっかくの都市型マラソン。観衆がイッパイいるのに注目度ゼロ。
スタートは幸いにもBブロッグで前の方。
しかし、今回はじっくり走ろうと決意。
おばちゃん(自分ではそう思っていません)目立ったって仕方がない。
芸能人やスポーツ選手がいたようですが全く関心なく開会セレモニー終了。
スタートは、前の方から徐々に動いていきます。
ゆっくりゆっくり、そうだったはずでした。
自分では決してオーバーペースにならないようにと心がけたはずでした。
自分のカン頼み。
どこか無理をしているのか楽な走りではありません。
京都なのでお寺や観光名所に寄っているはずですが
景色を楽しむことすらできません。
折り返し地点など、いつもなら知った顔を捜すのですが
そんな余裕もありません。
そして、30キロを過ぎて大勢の人々が待つ大通り。
徐々にペースが落ちて行きます。
どんどん抜かれて行きました。
しかし、足を前に着いていくのだけがやっと。
あと5キロと言われてしばらく走っていてもあと5キロ。
永遠にゴールに到着しないのではと絶望的になりました。
ここで倒れれば、走らなくても済むと勝手に救急車を妄想したくらい。
そんなランでも我慢すればゴールにやってきます。
箱根駅伝でフラフラになりながらタスキをつなごうとした選手の姿が
自分の姿と重なっていました。
しかし、違ったところが一つ。
ゴール脇の大きな電光デジタル時計。
数字が刻んでいるのを見た瞬間、フラフラの身体がダッシュを始めたのです。
ゴールを突っ走った目から自然と涙が出てきました。
走って涙が出たのは初めてです。
がんばった自分に。
そして、大勢の人の前でみっともないランしかできなかった自分が
情けなくて、悔しくって。
そんな思いの涙です。
「完走おめでとうございます」
と、タオルを掛けてくれたお姉さん。
完走メダルを首にかけてくれたお兄さん。
そんな、スタッフのやさしををしみじみと感じることができました。
「ゴールすればビールが飲める」
そんな声援をかけてくれたおじさん。
その時は「ビールなんていらないから走るのやめた~い」
と、思ったけれど走り終わったあとのビールはやっぱりおいしかった。
こんな疲労困憊のレースは初めて。
きょうも身体の節々が痛くて走る気にはならないけれど
まだまだ、記録を狙って行きたい気もしている。
数字を見て本能的に反応してしまう自分にまだまだ応援しようかな。