心がすごく

どうにもならなくて

何をしても変わらなくて

ふと聞いた

スピッツの曲


ボーカルの声の尻尾は


私の胸の
ザラザラで
カスカスの麩菓子みたいな
軽くて脆くて
何も受け止められない
状態の中を
音が
すーっと通り抜けていったら
こうなりそうだなぁって
そういう
声をしているなぁって


私の胸の
音にならない声を
せめて、と
音にしてくれたみたいで

耳元に
置いておきたい音だなぁと
そんなことを思った




たんぽぽっていう

名前も

字も

踏まれても

折れないことや

綿毛になって

お別れすることも


全部が

すごく好き



命に

近づきすぎると

怖くて

苦しくなるけれど


たんぽぽの

命は

私を

怖がらせない


あるのか無いのか

分からないくらい

ふわふわ

なのに

ちゃんと

たねを抱えた

たんぽぽの綿毛が


今も昔も

ずっと変わらず

好き




いつも

またね

当たり前で


ただいま

って

帰るところ


今もずっと

変わらない場所



あそこに

いられなくなったことも

理由を

言えないまま

遠ざかっていったことも

戻りたいのかどうかさえ

今は

分からないことも


全部が

すごく悲しいって


それだけは

ようやく分かった