それは同じ道を志した友
私も陸上一筋、彼も陸上一筋
私よりもずっと優秀で美しかった
大学に入学したてのころ一人暮らしをはじめて最初にできた友人
お互い地元を離れて初めての一人暮らしが慣れず
春の大学合宿から意気投合
寂しさをお互い補うため夜中まで陸上の話やゲームを理由に毎晩遊んでいました
最初の東北インカレまではお互い記録も順位もよく順調でしたが
次の東北総体で2人とも失敗してしまった
原因はわかっていた
次の日お互い記録が戻るまで会わない約束をした
私はせいぜい東北大会がメインステージの選手、彼は全国上位の選手
私は負けてもそんなショックではなかったのだが彼は相当落ち込んでいたのだ
もともと学部も違うから部活で距離を置けば遠くなる
私は面白いから友人がたくさんでき、いつも私の部屋は賑やかだった
彼も彼で同じ全国クラスの仲間とグループになってるようだったので安心していました
それから会っても声すら交わさなくなり
もともと大勢いる陸上部員
種目も違うと練習場所も違うし
距離はさらに遠くなる
実力はいまいちだったが出世はは私のほうが早く2年生には投擲ブロック長になった
当時教育学と倫理学の准教授だった陸上部の顧問の推薦でした
私はどの教授からも講義の態度がよかったから気に入られ
彼は陸上がんばりすぎて単位がなかなか取れず苦しんでたようだった
私はいままであんまり褒められたことがなかったから
褒められるとその教授の講義が好きになり
4年になっても講義フルに入れて就職活動もせず
毎日大学にいました(笑)
陸上も古傷が悪化して3年次からまともにできなくなっていたせいもあって
ほとんど部活に顔を出さなくなった
彼が部長になったらしい
私は4年次には役職を外されていた
4年次のある日陸上部の緊急集会があった
必ず出席するように!
こんな伝達いままで1度もなかった
部長が自ら命を絶ったとの連絡だった
2年間まともに口をきいてなかったから
どんな生活をしてたかもわからない
ただ孤高で潔癖な彼が数か月まえにちらっと見かけたとき
慣れないタバコを吸っていたのは印象にある
アスリートだからやめろって言いたかった自分もいたし自分ごときが言える立場じゃないと思ってた自分もいて
悩んだのもあった
あんなにも陸上を愛してた彼が陸上を終わらせるときどんな気持ちだったか
入学して間もなく二人語った夢
彼がプロになってオリンピックに出る夢、私が指導者になって彼を支える約束
いまも目指しているオリンピック
そして命の大切さ愛の大切さを重視しています