父の家は弥生荘から五、六軒先を左に曲がったところにあった。
同じような門、庭がついて同じような造りの二階建ての家が整然と並んで建っていた。
どの家も庭木がよく手入れされ高級住宅地の雰囲気があった。
隼人は先に門を開けて省三達を出迎えた。
「お帰りなさい!」
家の中からキューピー人形のような丸い目をくりくり回しながらエプロンをつけたおかっぱ頭の女の子が出てきた。
「キュウちゃんですか、僕省三です。よろしくお願いいたします。
キュウちゃんの事は隼人兄ちゃんからよく聞いています。
本当にキューピー人形のようですね」
「省ちゃん一人でよく来たわね。疲れたでしょう。
お風呂沸かしてありますからゆっくり入って一眠りしたらいいわ」
省三は明日巨人軍の選手たちを見られと思うとうれしくて湯船の中でわーい、わーいと一人で騒いでいた。
