生姜祭りの由来 | 東京里山日記

東京里山日記

上野 純が東京の多摩地方で撮影した里山風景や、そこに暮らす生き物の写真を中心に載せています。

 毎年9月9日、JR五日市線東秋留駅は多くの人でごったがえす。二宮神社で秋の例祭が行われるのだ。駅前から神社に至る道には、たこ焼きやカキ氷、アンズ飴といった縁日の定番商品から、名物のショウガを売る屋台まで実に多くの露店が立ち並び、お祭り特有の活気が通りを満たす。


「生姜祭り」の通称で有名なこの祭りの歴史は古く、起源は定かではないが、室町時代の1387年には初代の神輿が造られたとされている。 現在の神輿は三代目で1816年に造られたものだという(『秋川のまつり』)。あきる野在住の人にとってはただの「近所の神社の祭り」だが、実は600年以上の歴史を誇る、伝統行事だったのだ。

 しかし、なぜ「ショウガ」なのだろうか。

 生姜祭りでは、神に3つのお供え物をするという。葉のついた生姜、葉のついた里芋、「牛の舌」と呼ばれるのした鏡もち、がそれだ。神に供えたものを食べると、災いから守ってもらえるとされており、そこから祭りで生姜を食べる風習が生まれたといわれている(『秋川の年中行事』)。

 とすると、「里芋祭り」でもよかったのではないか。そこでさらに調べてみると、上の神饌(神への供え物)説に加えて、純粋に生姜がこの地域の特産品であり、時期こそはっきりしないが、氏子の農家が、集まる客を目当てに生姜を売り始めたところ人気になり、現在のようになったという(『民俗 東京の祭り』)。

 あまりはっきりせず、なおかつ興味深い話にもならなかったが、風俗や慣習というのは、得てしてそんなものだ。と思う。

 ただ、あきる野の小学生が、お小遣いの他にショウガ代を渡され、祭りのショウガを食べると風邪をひかないなどと、子どもながらに生でショウガを食べされられるのは、このあたりに理由があったのだ。

 

 明日は9月9日、無病息災を願いショウガを食べてみるのは、いかがだろう。


-editor-