翌朝 僕等は
コモから〝ベルガモ〟に移動した
サプライズで 僕を連れて行きたい所があると
兄貴が言う
柑橘類〝ベルガモット〟の原産地
ドビュッシーの〝ベルガマスク組曲〟の舞台と言われるベルガモ
タイムスリップしてしまいそうな感覚に襲われる
昨日は 湖面の強い日差しに負けたのか
ホテルに着いてシャワーを済ませた僕は
そのまま寝落ちてしまった
それなのに兄貴は その間に床屋に行ってきたらしい
人生初のパーマ
結構 自分でも気に入ってるみたいだ
しかし 飛び込みの床屋だなんて
同じ兄弟でも 好みも性格も全然違う
兄貴は何にでも興味を示し 買い物も速い
対する僕は 慎重派だ
僕は今 父と同業の 出版関係の仕事をしている
サプライズは 街の郊外にあった兄貴は何にでも興味を示し 買い物も速い
対する僕は 慎重派だ
僕は今 父と同業の 出版関係の仕事をしている
だけど 何かの時は 直ぐに集まれる
未来への扉は 決して不安な物では無くなるだろう
兄貴ならきっと そんな生き方が出来るだろう
って ちょっと調べたら簡単に分かるんだけどね
木漏れ日の 何とも柔らかく優しいことだろう
ワインは 色と香り 両方を愉しむんだよ
楽しかった旅も もうすぐ終わる
あの時兄貴は その寂しさを紛らわせようとしていたのかなそんな兄貴が愛おしくってたまらなかった
そんな兄貴の 僕はたった一人の弟ここは光の国
〝小説の小道〟
人生は小説だ
登り坂があれば 下り坂もある
だって 幸せになりたいからね離れていても 共に歩んで 幸せになろう

こうして僕の
25歳の夏休みが終わった
長らくのご清聴をありがとうございました(^^)
ー完ー
画像を拝借致しました<(_ _)>サンクス