大掃除を始めたのはいいけれど
特に難所と申しますか 困難を要するもの
それは
写真とか 雑誌の整理・整頓
あんなコト
こんなコト
あったでしょ
楽しかったコト
開いたが最後
思い出にふけったばばぁは
挙句の果てには 断捨離どころか
悪戯に時が流れただけという
残念な結果だけが残る…
むしゃむしゃ頬張っていたら
背後に人の気配が…
「あら、チャンミン様
何かお忘れ物ですのん?」
ブッっっっ!
「ぼ、坊っちゃま!
どげんしたとですたいっっっ!?」
(驚きの展開に〝左門豊作〟化するばばぁ)〝婆や…お久しぶり…〟
一体全体どうなすったんですか?
魂の抜けた様なお顔をされて…
お風邪でもひかれましたか?
直ぐにあったかい物をご用意致しましょう」
「ほらほら
そんなトコにヘたり込んでないで
さささっ…こちらへどうぞ」
「つい 今しがたまで
チャンミン様がいらしてましたのよ
チャンミン様 今から
カープのパレード録画を見るんだって
それはそれは上機嫌でお戻りになりました」
「それはそうと 坊っちゃま
〝みくりさん〟の第4話
ご覧になりましたか?
ばばぁ もう切なくって切なくって
姉やとうるうるしながら見ましたのよ」
「あの 可愛らしいガッキー相手に
〝小賢しい女〟だなんて!
しかも 平匡の煮えきらない態度!
酷い!
男って 酷い!!
でも前回は
〝小賢しい女〟を逆手に取って
平匡のハートをガッチリ掴みましたわね
もう 爽快でしたわ
だけど
誰でも 知らず知らずの内に
〝小賢しい女〟になってしまうコトって
現実でも起こりうるんでしょうね
相手のコトを心配する余りに…」
〝婆や…うるさい…〟
「えっ?
今 何とおっしゃいました?
婆やめの聞き間違いですよね
坊っちゃまに限ってそんな酷いコト
この老い先短い年寄りに
おっしゃる訳ございませんものねぇ」
〝ええぃ! ちょこざいなばばぁめ!
いっそこの刀で 成敗してくれるわ!!〟
〝うるさいったらうるさいのだっ!
黙らぬかっっ〟
「ひ~~~っっっ! 殿!
ご勘弁を〜~~っっっ」
「って、
なにふざけたコト言ってるんですか!?
パワハラですよ
コレはパワハラっっっ!!
今の時代にパワハラはだっセーですよ
上司にしたいタレント100選に
選んで貰えませんよ?」
「あらっ? 坊っちゃま 泣いてらっしゃるのぅ?
目がウサギさんになってますわよぅ?
そんな覆面で隠したって
婆やには全てお見通しですから」
この度はおめでとうございます
お嬢様のご結婚
それはそれは盛大なお式だったそうですね」
何故あんなにスーツが似合う
ナイスガイ100選〟の上位選出
間違いありませんわね
ネットでもそりゃもう大騒ぎでしたわ」
坊っちゃまに
髪型までビシーっっっ!っと決められちゃあ
誰が主役の結婚式だか
大好きでございます
最愛の娘の晴れの日
嬉しいような 寂しい様な
気の張り詰めた奥様のご心境が
本当によく撮されていて
もう…… 奥様 大好き!!」
そのうち
花婿さんに殴りかかるんじゃないかって
ばばぁ 正直な話し
ハラハラしておりましたのよ」
「最後まで笑顔で 立派でございましたわ」 脅迫などされませんでしたよね?
〝フーっっっ…
話したいコトは全部話した?
婆やさんのおしゃべりってホント
弾丸トークなんだから……
この指輪はね
ジへがまだ幼稚園の頃に
大きくなったら
ポクのお嫁さんになるって言い張って
で、その時にくれた指輪なんだ〟
〝三つ違いで
遠く離れて暮らしてたから
兄貴としていつも気がかりだったけど
案外とポクがアイツに支えられてたコトも
多いんだよな〟
〝ポクの方が 親離れってゆーか
妹離れ出来て無かったのかな…〟
〝チャンミンが必死で止めてくれたけどさ〟
ポクはそれどころじゃない
来年の春には除隊しなくてはならないし
愛だとか恋だとか
オンマには もう少し時間はかかると思うけど
ちゃんと後継ぎとして
ポクも安心させてあげなくちゃと思ってる〟
「婆やめは大掃除で忙しいんですけど」
「じゃあ今日の晩御飯は何にしましょうかねぇ」
「坊っちゃまの大好物の
〝だから今日だけは 婆やさん家で
メソメソさせてね〟
「もう しょうがありませんわねぇ」「婆やめは大掃除で忙しいんですけど」
「じゃあ今日の晩御飯は何にしましょうかねぇ」
「坊っちゃまの大好物の
画像と話の展開は一切関係ありません
団体・出演者の関係、実態等
全て作者の妄想です。悪しからず
画像を拝借致しました(`_´)ゞサンクス