暗くてデビルアイではかなり近くづかないと識別出来なかったが、なんとあの75キロの部参加の小学五年生と保護者の方だ!
朝五時からこの時間まで自分の脚でここまで来たとは恐るべき精神力だな…。
「よし、ゴールまではもう少しだ。」
みちくさ得意のあてにならないゴールまでの距離表示も残すところほんのわずかとなってきた。
この子は確かに凄い。でも自分の娘も同じ小学五年生。違う分野で毎日闘っている精神力は決して負けるものでは無い。そうでなければ長い期間に渡って目標に向かって努力などし続けられるものではない…。
そんなことを考えながらやがて、灯台へ向う道を左折する…。
最後は灯台をぐるっと回ってゴールなのだが、時間もだいぶオーバーしているのでショートカットしてゴールへ。
「いやあ、あんまり遅いからどうしたかと思ったよ」
「心配したよ〜」
スタッフの方たちからねぎらいの言葉を頂く。でも、最後尾ってそういうもんですからね。時間かかりますってばさ。
こうして最後尾としてのお役目を無事に果たしたデビルマン。館山駅9時5分の電車に乗らないとその日のうちに家まで辿り着けないという最後の試練を
ガタイのいいメイドさん
に助けてもらってなんとか電車に乗り込み、翌日の中学校見学の任務も果たして家庭の平和も守りきったのでありました…。
《終わり》