(良し、スタートだけはダッシュかましたる!)
ゲートをくぐるとダッシュ!をかますものの、リュックに挿したボトルは落ちるは
「デビル~!!これにタッチして~!」
リストバンドをかざすのも忘れてかっこ悪いったらありゃしない。バタバタと蓮磬寺を後にするとなんとか先行するヒーローズに合流できた。
あ、あれ?
仕事の関係で応援出来ないと言っていた競馬好きでボクシング好きでガンダム好きな川越を牛耳る
ぎあす姐さん
路上で応援中なのを発見!!こりゃあもうやるしかないよな、あれ。
「壁ドンやってもいいか?」
「え、ええ」
壁がないドーン!!
やったよ、俺やったよ…。この日二回目の壁がないドーン発令。もうこれで思い残すことはない…。
このあと、春麗に蹴りを入れられてたのは内緒で。
この時点でまだ川越の中心地から抜け出していないのも内緒で。とにかく久々に闘いの舞台に帰ってきた嬉しさは抑えることが出来ない。はしゃぎ過ぎな気もするが、ハッタマンのおしりを触りまくりながらとりあえず進む。
「世界の青ちゃん先に行っちゃったよ」
「よし、デビル追え!!」
「いや、デビルじゃ役不足だろ」
「そのエロトーク、後半に言ってられるかな?」
「いや、エロトークぐらい言えるでしょ」
「ぐうの音も出ないだろ!」
なんて感じで楽しい会話を楽しみながら進む。これがあるからやめられない。
でもひとつ、大きな問題がある。みんなとデビルの走力は明らかに違うのだ。前半どれだけ抑えても後半に信じられないくらいの巻き返しが出来る様な人達と一緒のペースに巻き込まれたら完走は覚束ないのだ。
「ハッタマン、俺が前に出て引くよ。ついてきて!」
気分はすっかり弱虫ペダルの房総の肉弾頭状態だ!
するすると先行するランナー達を抜いていく。今のうちに少しでも前に出ておく事がデビル的作戦なのだ。ここでふと後ろを振り向くと…
誰もついてきてない…。
しまった、あの人達全員弱虫ペダルを読んでなかったんだ…。
こうして、いきなり序盤から孤独な闘いを強いられる事になったデビルマン、早くも寂しすぎて死んでしまうわ状態なのでありました。
《続く》