「デビル~!」
後方からこの俺を呼ぶ声が…。
久々に呼ばれたなあと思ったら、スイーパーさんと最終ランナーさん。
ここで抜かされ遂にデビルが最後尾ランナーとなる。
「なんか凄い勢いで行きましたね~。」
「川越まで行くって頑張ってますよ」
「いや、冷静に考えてあのペースではもたないでしょう…。」
「デビルも頑張らないと関門引っかかるよ」
「いや、もう無理だから、残ったいくら丼だけ食べられれば…。」
「いや、時間来たらとっと片付けるから食べられないよ。」
「なに~!」
CPまでの残りの距離は4キロ強、関門時間までは30分弱。スパルタなSAJエイドのことだからもう片付け始めてるかもしれない。
「全部出し切って無いでしょ!」
スイーパーさんのこの一言でスイッチが入った!!
(関門時間までには到達していくら丼は食べてやる!!)
先ほど先行したランナーさんを目掛けて再び走り出し、捉えると声をかけ再び二位(後ろから)に浮上。思えばこんなに頑張って走ったのっていつ以来だろう?
走っていなかったわけじゃないが、いつからか楽な方へ楽は方へと逃げていたのかもしれないな…。雁坂はそんな輩に完走させてくれるほどは甘くないのだ。
最後の力を振り絞り、CP8高麗に辿り着いたのは5時半ジャスト、ただしそれは旧CPの位置…。そう去年までのエイドの位置だったらギリギリセーフだったが、今年は位置が変更になっており、この時点で関門アウトになってしまったのだ…。
CP8 高麗 関門アウトでリタイア
当然ながらいくら丼は無い。今年も食べる事が出来なかったいくら丼。再び来年もまた挑戦する事が出来るのだろうか?
色々な課題や問題がある中で、次回開催をひたすら待つことしか出来ないデビルマン。雁坂を完走できるだけの力を付ける事だけを目指して、また前に進むだけなのでありました。
この場を借りて、雁坂峠越えに関わった全ての方々にありがとうございましたと言わせて下さい。本当に素晴らしい大会でした。
《終わり》