そんな会話を交わしながら雁坂の下りを行く。
「アルトラのオリンパスどうですか?」
「HOKAはスポンジみたいなソールで、200キロくらいでダメになるんですよね。」
そうかと思えば雁坂ガルには
「山の中にデビルがいる!幻かしら…。」
などなど、みんな抜かしざまに声をかけてくれるのが嬉しい。雁坂に参加している人達は走力に違いがあれどもみんな仲間だと思う。そんな大会になっているのもやはり
T代表
を始めとしたSAJスタッフのお陰なんだろう。どんなに苦しくてもまた出たくなる不思議な魅力を持つ大会、それが雁坂峠越え秩父往還なのだ…。
「zoffyさん、道路が見えましたよ!もうすぐ川又ですね!」
長い長い峠の下りをやっと抜け、再びロードに戻って来た…。
CP3 川又 52.0km 14時50分
想定タイムから約20分遅れ。それでもまだまだ完走出来る可能性はある。それに死にそうになりながらここまで来た去年とはダメージの度合いが全く違う。
ここでデビルウイングをおろし、デビルハンドを外してくつろぎながら名物のまことちゃんカレーを頂く。

(提供:こかぶスポーツ)
美味い!美味いけど味を堪能しながら食べる余裕はもはや無い。カレーは飲み物カレーは飲み物…と自分に言い聞かせながら流し込む。
咀嚼しなかったツケがこの後襲ってくるとは考えもしないデビルであった…。
ここで変タイガーに追いつかれる。ただ出発はデビルのほうが早かったので暫くは先行するのだが…。
「ご馳走さまでした!行ってきます!」
「川越で会おう!!」
CPに別れを告げるデビルマン、まさかこの後あんな状態に陥るとはこの時は夢にも思わないのでありました。
《続く》