「負けたことがある」というのが、いつか大きな財産になる 雁坂敗戦記その7 | ランニング・デビルマン

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走るデビルマンの平和を守る闘いの記録を綴ったブログ。家庭平和を守る為に、大会参加は少なくなってきましたが…。
大会で見かけたら声をかけてください。

最早、時間内完走は無理だろう…。


ゴールすぐそこ90キロ地点で味わった屈辱。それでも準完走はまだ行ける、そう信じて自分を鼓舞するしかない。幸いにも次のCPまでは下り基調である事はわかっていた。走れるところまで走って行こう。


前後にランナーはほとんどいない。


秩父湖までおりて来た時には私設エイドの方がいたのでちょっとホッとする。タイガーは既に30分以上先に通過したとのことで、美味いものばっかり食べて不摂生なくせにすげーなあと感心。
久々の売店で氷菓子を購入し、食しながら進む。

段々と日が暮れてきた…。


行けども行けどもCPが出て来ない。もう少しのはず、もう少しのはずと頭の中で繰り返しながら進むものの、一向にそれらしきものが見えない。遂にCP手前でヘッドライトを装着しなくてはならない状況に陥った。本来であれば次のCPで装着する予定であったのに、準完走すら最早危うい…。

心身共に疲れ果て、なんとか第4CPまで辿り着いた。



ここにはスタッフで食パンマンこと『なるDさん』がいる。昨日のスタッフ紹介でもコメントでも入れてもらえていたので事前に判っていた事だが、改めて知り合いがいるというのがこれほどありがたいことだとは思わなかった。

ここまでロスタイムを可能な限り削ってCP休憩も短めだったデビルが、初めて深く椅子に座り長めの休憩を取った。



「もう駄目かもしれない…。」


弱音を口にしたデビルは既に負け犬状態だ。
それでも秩父まで自分の脚で行かなければ川越まで帰ることは出来ない。この大会はスパルタなのだ。敗北者にも甘えは許されない。


しばし休憩をした後、デビルは重い腰を上げてCPスタッフにお礼を言い、再び闇のロードに踊り出す。


最早正丸峠デーモンと戦う力すら残されていなかった…。


【続く】



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