「負けたことがある」というのが、いつか大きな財産になる 雁坂敗戦記その5 | ランニング・デビルマン

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走るデビルマンの平和を守る闘いの記録を綴ったブログ。家庭平和を守る為に、大会参加は少なくなってきましたが…。
大会で見かけたら声をかけてください。

右折して雁坂峠への登山道へ向かう。


ここはまだ舗装路であるが、ほんの一瞬だけ登りで未舗装路の区間が現れる。


ズルズルズルー!!!
(うぉ!ま、まじかよ…。)


グリップを失ったデビルの足元を固めるALTRA Instinct。全くと言っていいほど登ることが出来なくなる。まさかこれほどまでに足元が覚束ないとは…。
おそらく、普通のランシューであれば滑るとはいえ、ここまで酷いことにはならないであろう。ベアフット系と謳いつつ、ロードで走ることだけに特化したInstinnctではシューズの裏にふざけたソールパターンが刻まれているだけである…。


わずか100メートルほどしかないと思われるこの区間で、何人もの後続ランナーにパスされるデビルマン。
それでもなんとか立て直し、四つん這いになりながら、それこそ藁にもすがる思いでこの区間をやっとのことで抜ける。


(まだ本格的登山道に入っていないのに、この消耗はヤバすぎる…。)



「まあ、山道は岩場だったりしてここまでは滑らないから」

お声がけ頂き励ましてもらうが、それでもこの靴と濡れた山道では相性が悪すぎるぞ。とにかく少しでも負担を減らすべく、視界を遮るデビルアイを自らの手で引きちぎると山道区間へと突入する。
ウィングを失い、デビルアイも失い、最早傷だらけのデビルでは雁坂デーモンはあまりにも強大過ぎるのか?


とはいえ、昨年経験しているコースだけのことはあり、無理しないペースでゆるゆると登って行く事は出来た。どれくらいのキツさなのか判っているということがこれほど精神的に楽なことだとは始めて知った。

それでも増水した沢を渡り、ズルズル滑る山路を行くのは決して楽ではない…。

この時威力を発揮したのが部長のところのメリノウールソックスだということはみんなに知ってもらいたい事実だ。ジャブジャブと川を渡ってもグズグズにならずに足元を守ってくれた。悪天候悪コンディションの時こそ威力を発揮する優れものだ。


この区間ではタイガーを抜き去る。


まだ行ける!!


そう思ったのも束の間、雁坂小屋を過ぎてから本当の地獄が待ち構えていることを知っているのに知らんふりしているデビルなのであった…。


【続く】



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