「うん、デビルのはみ肉戻ってるね!」
ガッチャにお腹を撫でられて、熊野神社で選手皆をお見送りするヒーローズ。最早この儀式は恒例となっているのだろうか。
さあそろそろ行きますか!
余裕ある皆さんとは違い、全く余裕のないデビルはスタートラインをまたぐ時大会スタッフさんに
「ロ、ロスタイムはどの位ですか?」
「3分くらいかな…」
「嗚呼っ!もう優勝は無理だ~!」
はい、これまたお約束の会話ですが何か?
ここで、小江戸・大江戸に出たくて出たくてしょうがなくてスタートを見送りにきたぎあす姉さんとお別れ。きっと来年は間違いなく参戦していることだろうな…。
そんなこんなでキューポラのない街小江戸川越の街を進み、徐々に閑静な何も無い地帯へと突入していく。
遮るものの無い田んぼ道では強風デーモンが牙を剥いてきた!
「ウィングが~、何だかとっちらかちゃってますが…。」
「 まだまだ、河川敷に出たらこんなもんじゃないよ」
序盤はzoffy兄さんと一緒に進む。コースを知っている事だけでも大きな安心感があるのに、何だろう?、一緒に走っているだけで絶対にゴールまで辿り着けるという根拠のない自信が湧いてくるのは…。
やがて、遊具のある公園を通り過ぎる。
こんなコースを考え出した人も凄いが、ロープにぶら下がってターザンをしているニャンディーズが見えた時には、デビルの血が騒ぐ!
「俺にもやらせろ!」
ターザンデビルがロープにぶら下がって移動すると、最悪なことに地面にデビルウィングを擦ってしまったのだ…。
やはりウルトラの神はこんな不届きものを許してはくれないのだろうか?
みるみるうちに萎えていくデビルウィング…。
折角電飾を新たに綺麗に仕込み直してきたのに、暗くなるのを待たずにしおれて行く…。
河川敷に出た時にはみるも無残なデビルウィングが背中から垂れ下がっていたが、この時デビルは閃いた!
前に持ってきたらどうだろう?
背中から外したシオシオウィングをお腹に付けるとあら不思議。まるでベストでも着ているかのように向かい風に煽られてピタッと密着。しかも風を通さないので暖かいじゃあありませんか。
こうして、新たなウィング活用法を編み出したデビルマン、向かい風デーモンの攻撃を真正面からねじ伏せて第一エイドまで到達したのでありました。
《続く》

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