激しく猛り狂った奥武蔵デーモンの攻撃を耐え抜き、真っ暗な山を背にしながら、ついにゴールへと向かう栄光のビクトリーロードに突入したデビルマン。
共に闘った仲間は既に居ない…。
「静かだ…。ついに帰ってきた…。
いや、帰ろう…、愛する妻と可愛い娘とやんちゃな息子と新たに産まれ来る子供の待つあの家に…。」
生きて帰る…。
デビルマンは奥武蔵デーモンの総攻撃を受けボロボロになった体で最後の闘いに挑んで行った…。
G:「おはよう!」
いつものように正義の貴公子が爽やかに声をかける。
G:「デビル一回り成長しているような…。」
明らかな調整不足。増量しては激坂のオクムデーモンと闘うにはあまりにも不利だ。加えて慢性化した感のある脚の痛みも不安材料だ…。
D:「やっぱり靴はこれがいいかな?」
G:「ネタ的にもこれがいいでしょ!」
この日のために仕立てた
AFF
を装着すると遂にデビルはオクムスタート地点にガッチャごんとともに降臨!
灼熱地獄の奥武蔵とは思えない
バルタン星人
や
スーパーマリオ
や
相撲取り
や
ウェディングドレス姿の花嫁
や
妖精(姫ではない)
等々、自殺行為としか思えない集団が集まっていた…。
これぞまさしく『真夏の祭典』、オクムオールスターズだ!
一般人デビルは静かにスタートの時を待つ。
東北大震災で亡くなられた方々、事故に会い亡くなられた二人のランナーに黙祷を捧げながら…。
午前7時、灼熱のオクムの闘いの火蓋は遂に切って落とされたのであった…。
《続く》