「背中の羽はビニールで、膨らませてるんだ!」
子供というのは時には残酷だ…。
でも、ペースがた落ちのデビルマンはいじるのには最高の標的だったに違いない。なんだかんだで公園にいた子供達に伴走されて周回をする。
正義のヒーローがあまりみっともない姿を見せることは出来ないのでその時だけ歩かず走ったりして。
(うちの子よりもちょっと上かな…。今頃みんな何してるかな…)
大会に出ると言うことは、家族の時間を削ると言うことだ。そのたびにデビルはいつも思う、すまないなぁと。
日が傾き始めた頃、公園の芝生で
きゃあきゃあ
言いながらバレーボールに興じる男女のグループが!
「あ、あれ何?」「デビルマン?」
「青春してるかー!!」
「はーい♪」
「若いっていいなー!!」
「はーい♪」
暗くなる前に帰らないようだと本気で公園内パトロールをしなくちゃいけなくなるな…。いざとなったら周回コースを外れてもパトロールしなくては航空公園の平和は守れなくなる…。
そんなことを考えながらデビルは周回を続ける。
まだまだ明るい時間帯ではあったが、ウィングの電飾スイッチをONにして、暗闇デーモンとの闘いに備える。
「本日の晩ご飯は18時30分からでーす!!」
いよいよ終盤戦、エイドデーモンとの闘いも最後の時を迎えようとしていた。
《続く》
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