スタートは例によって後方から。
どうやらこの日は『シャア少佐』も前日飲み過ぎたらしく、この大会で二人だけの仮装ランナーが揃いも揃って酒臭いという事態に。
いつもだったら通常の3倍速いシャア少佐もこの日ばかりはゆっくりと進む。
スタートから少ししてコースが狭くなったところで大渋滞。
受付で並んで、コースで並んで…、明らかにキャパをオーバーしてるよなこの大会…。
とは言え、背中の激痛のため、後ろを振り向くことも出来ないデビルマン。これだけ体調不良で大会に挑むのは生まれて初めてだ…。
『あ、デビルマンだ~』
河川敷の野球少年達からお声がかかる。
いつものように手を振るが、実はそのたび背中に激痛が走っていたことなど周りのみんなは知るよしもない。苦痛にゆがむその顔も周りから見ればやっぱり
無表情
なのであろう。
河川敷は野球少年も多かったのだが、この日はどうやら近隣のボランティアの方々が河川敷のゴミを拾う活動をしていたらしく、コースの中も外も入り乱れて凄いことに。
そんな中にデビルマンが出現したらもう周りが放っておきません…。
『お、なんか変なのがいるよ!』
『あっついだろうね~』
『デビルマン~!!』
などなど、河川敷はデビルマンの出現で阿鼻叫喚の地獄絵図に。
そしてこのコース特有の『砂利道デーモン』、『土の道わだちデーモン』の攻撃が始まる。デビルマンは極端に視界が悪いため、足元をなかなか見極めることが出来ないので、常に捻挫の危険性にさらされることに。
それでも、なんとか走るものの、やはりデビルスーツは厚さに極端に弱いのだ。
給水所で確実に水をとるものの、この暑さのためにライトブルーのデビルマンはいつの間にか
ただのブルー
なまだらデビルマンに汗のため変色。上半身はすっかり色が変わってしまっていたそうな…。そんな悪コンディションの中、デビルマンは突き進む。ガス橋の平和を守るために…。
次回レース編後半に続く。