「まさか、婦女暴行で警察に捕まったんじゃないだろうな」
「それは無いと思いますが」
「それに、美宝堂に泥棒も強盗も入っていないぞ」
一文字は窃盗団が亮に捕まっているのを知らず
高田にきつく言った。
「はあ」
高田は肩を落とした。
「仕方ないので、今夜娘たちを誘拐させましょう。すでに連中には
娘の写真と行動を知らせてあります」
「うーん、しかし明日に金が着くが」
「それは大丈夫です、誘拐のプロですから我々は何の指示もいりません」
「じゃあ、今夜実行するように指示をしろ!」
「分かりました、すぐに」
~~~~~~
「亮、今どこだ?」
文明が亮に電話をかけてきた。
「第3会議室です」
「分かった、すぐに行く」
「受付で葉子さんに連絡をすれば案内してくれます」
「わかった」
「あっ、お昼は?」
「うん、2100円の寿司を食べてきた」
「寿司ですか」
「ん?なんだ」
「昔は生魚食べなかった」
「そ、それは郷に入っては郷に従えと言うだろう」
「短期滞在の時は無理に従う事無いですよ」
亮は文明の気持ちを知ってからかって言った。
「とにかくそっちへ行くぞ」
電話を切るとまもなく文明が入ってきた。
「おお、亮はサンドイッチか」
一恵が食べているカツサンドを見ながら笑っていた
「それで、ルーセント・インターナショナルホテルズの件はどうなりました?」
「うん、5%の件がOKなら明日契約だ」
「明日って、どこで契約ですか?」
「岩田観光でいいだろう、契約書は今作らせている」
亮が首を傾げると
「まさか!」
「あはは、その通りユニオンチャイナがルーセント・インターナショナルホテルズを
去年買収した」
「どうりで話が早いと思いましたよ」
「それでどうする?」
「明後日からプラネット証券で注目株として顧客に勧めて株価を上げるようと
思います」
「分かった、うちの証券会社でもすぐに営業をかけよう」
「よろしくお願いします」
亮が文明に頭を下げると文明は肩を亮の肩を叩いた。
~~~~~~
「さて、いよいよね。私たちはマイクであなた経ちの会話を拾っているから
何かあったら飛んでいくわ」
六本木に止めた車の中で美咲は雪に声をかけた。
「了解しました」
「じゃあ気をつけて」
「はい」
雪は後部座席のスライドドアを開けて表に降り大きく息をすった。
雪がストレートホールディングに入り社長室に案内されると
一文字と高田が待っていた。
「やあ、お葬式大変だったな」
一文字は葬式に来るどころか弔電すら雪にくれることなく
ただえらそうに雪に言うだけだった
「いいえ」
「それで、メモリーをもってきたか?」
「はい」
雪が返事をすると一文字は手を差し出した。
「それで分け前はいくらいただけますか?
警視庁にもいられませんしこれからの生活があるので」
「そうだな、リストの信憑性もあるからな
香典代わりに50万円をやる、それから仕事が上手く行ったら
3000万円を支払う」