獣医鷹子 18 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

その晩、牧田と稲元がCOCOへ来た

「いらっしゃいませ」

紀香が言った

「ああ、紀香さんから

わざわざ電話をもらったからね」

「ありがとうございます」

「はじめまして稲元です」

紀香に名刺を渡した。



「素敵あのシュスコ電気の社長さん」

「はい、良くご存知で」

「父が使っていましたから」

「それは、それはありがたい」

稲元は紀香を気に入った。

「今度うちの会社もここを

使わせていただきますよ」

「ありがとうございます、

どんどん来て楽しんでください」

しばらく話をすると

牧田さん、どこか投資するところないかしら」

「おお、景気いいねえ」

牧田と稲元が顔を見合わせて笑った。

「でいくら位」

「5億円」

「紀香さんそんなに持っているんですか」

「いいえ、私のお金じゃなく、

お客さんのお金なので難しいわ。

やはり不動産投資がいいのかしら」


「いやあ、実はあなたが投資を

考えていると言う事なので

中国への投資なんだが

「私、中国です?ちょっと」

「今回中国から大量に部品の

注文が入ったんだよ。それで

代金の立替があってね」


「ええ」

「それで、投資額の50%が

1ヶ月で戻って来るんだよ」

「わあ凄い、でもどうして?

シュスコさん資金が無いんですか?」

「いや、これはシュスコの仕事じゃないんだ」

牧田は言葉に詰まった

「そうですか。出資者に相談してみます」

「ああ頼むよ」

その夜の紀香は仁に話をした

シェスコの中国への投資の話しだったわ」

「うん、わかっていた」

「どうして」

「たぶん、中国へ売る商品は


COCOMに違反する物だと思います

COCOM?」

「安全保障輸出管理、兵器などをロシア

、中国などいわゆる東側に輸出しては

いけない法律なんだ」


「つまり牧田が言っていた部品はそれなの?」

「たぶんね、シュスコが直接販売しないのは

危険だからでしょ、でもかなりの利益が

えられるかも知れないですね」

「どうしよう」

「だから、大量の現金が必要なんでしょう」

「ではどうすれば」

「ではその部品を見せてもらってください」

「はい」


そして、僕がOKを出したら言われた通り

お金を出してください


亜子さん今現金をいくら動かせますか」

5億円です

「では、お願いします」

「いいわよ。あいつらが潰れるなら」

「大丈夫、絶対損はさせませんから

「わかっています。信じています


つづく