官能小説 グッド・ジョブ~媚薬~141 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

そのころ森田と川野が

リプトンホテルで会っていた。

「今日取締役を解任された。

被害届が出されるかもしれない」

「いや、証拠がありませんよ」

「小川が盗んだデータもコインロッカーを使ったし、

最終的には松田の指示でしょう」



「松田もそのデータが何処に流れたか知らない」

「もし正式に臨床を始めて申請出すとしたら2年後です。

だからヘンケルとの関係は立証できないはずです」

「そうだな。ヘンケル株で大儲けできるからな」

「はい」

「ところで、良い子見つかったか。

めぐみが実家に帰っていて」



「いましたよ。18歳の子が。

水曜日連れてきます」

「たのむよ」



「まだ懲りていないなこの男」森田は独り言を言った

亮は美也子に連絡を取って

5時に新橋駅で会った。

「この前はご苦労様」

「ありがとう、おかげで先生は

すっかり油断して口が軽かったよ」

「そうなの、良かった」

亮と美也子は汐留の

ホテルのレストランに入った。


そこは、窓際の個室だった。

「あら、ここは広いわね」

「ああ、みんなで食事をしようと思って」

「みんな?」

「うん、みんなを紹介したいから」

「そうね、うれしいは」


美也子は以前のような、

亮の彼女達に対するライバル

心は無くなっていた。

「ところで徹の件だけど」

「ええ」美也子の顔がくもった

「いくら要求されているの?」


「2千万円、ビデオに撮られていて」

「うん、ところで撮られた記憶があるの?」

「無いわ、1回だけだもの」

「私がファッションショーに関係しているのを

わかっていて、代理店やヤマト、

マスコミに流すって」


「きたねえなあ、奴の自宅は」

「代々木のマンション」

「じゃあ行って取り返そう」

「だめよ、徹のバックはやくざよ、

しかもマスターは裏ビデオ業者が

持っているて言っていたわ」


「そうか、それで元のテープは見たの?」

「ううん、見ていない」

「解かった、大丈夫僕に任せて」

「私は何をすればいいの?」

「2千万円渡すと言って」

「ええ?いつ」

「うん、来週」


つづく