飲酒と健康との関係は、世界中で数多くの研究論文が毎年、発表されています。お酒も「たしなむ程度なら健康にいい」などとも言われていましたが、「がん」に限ると、「少量からでも」リスクが高まるという見解がほぼ定着しつつあります。とくに「飲むとすぐに顔が赤くなる」タイプの方は、アルコール分解力が弱く、アセトアルデヒドという発がん物質が体にたまり、がんになりやすくなるとされています。さらに「乳がん」に関しては、タイプに関わらず、「飲めば飲むほどリスクが右肩上がり」で上昇することが国際的な大規模研究で、かなりしっかりしたエビデンスとして発表されています。
では、がんに限らず、「全ての死因」を対象として、「飲酒」は死亡リスクを高めるのか。先月3月31日に、カナダから、「世界で発表された研究論文を分析」した結果として、「小~中量なら飲酒と死亡リスクに有意な差はなし。ただ多量だと、有意な差がでる」という結論に至った最新研究が発表されました。ただ「女性に限れば」、「少量からでも差が出る」とのこと。
これは世界の研究論文を対象とした研究結果ですが、「日本人女性限定」だと「少量からでもさらに有意な差」でもおかしくありません。日本人女性はかつては男性ほど飲酒習慣はなく、「台所でこっそり飲む」くらいが普通でした。しかし、戦後に入ると、飲酒習慣が広がり、ここ20~30年で一気に、「多量飲酒」を習慣とする女性が増えた感があります。
なにもしなければ、「死亡」、とくに「がん」、がんの中でも「乳がん」に突進しかねません。「運動」は、全死亡リスクを低下させることがほぼ確実な生活習慣です。飲酒リスクを少しでも相殺するためには「運動」しかありません。それとも「太く短く!」ですか?
米カナダ発、小~中量の飲酒なら全死亡リスクに有意な差なし、多量だと差が出る、ただ女性は少量からでも…、小社サービス、UpImmunity(免疫力を上げろ)から(外部リンク、どなたでも閲覧できます。要翻訳機能)