「余命宣告を受けた」「医者から見放された」という、まさに末期がん患者さんが数多く集う秋田県の玉川温泉が、昨日(22日)夜遅くに、NHK地上波で放送された「ドキュメント72時間」で取り上げられましたね。
18年間、「肺がん」の再発を繰り返しながら、愛媛県から通い続けた70歳の会社経営者、やはり「肺がん」で「余命宣告」を受けた40代の女性、肝臓がんで「余命3か月」と宣告され、2年間、通い続けている75歳の男性…。本当に数多くのがん患者さんが登場されました。
そうした中、「自分は元気」ながら、初めて訪れた40代の女性の話も重たいものでした。ご主人が、「余命1か月の喉頭がん」で、「手の施しようがない」と宣告され、「あっという間に50歳で逝ってしまいました。無理をしてでも、ここに連れてくれば、助かったのかな、なんて思いました」…。
玉川温泉の特徴は、岩場に数多くのホットスポット、つまり放射線が強く出る場所があり、湯に浸からずして、ただその場所に、「じっとしている」「座っている」だけで、「治療効果がある」と信じられていることだ。
まったく見知らぬ人同士が、ただ、「がん患者」、しかも「末期がん患者」として、いつしか交流が持てるようになるという。
お湯に浸かる湯治は、「感染症のリスクが高い」として、近年、重篤な疾患を持っている方には勧められなくなっているが、この温泉は、単に「ひなたぼっこ」しながら、「治療できている」という満足感、安心感を与えてくれるといっていい。
それにしても、いかに「この国にがん患者さんが多い」かを伝えてくれた、久しぶりに濃い内容の「ドキュメント72時間」でした。おそらく、来週土曜日の正午前に再放送されるはず。ご関心のある方は是非。