2012年も前年から、1200人以上増加し、7万1518人が肺がんで亡くなったのだが、心不全が、前年から2300人近く増加の7万1616人亡くなり、まさに「僅差」で、「トップ3」の座を明け渡した。
第2位は、脳梗塞の7万1962人であり、2位から4位までは、ほぼ横一線といっても過言ではない。つまり、肺がんは、やっぱり日本人が最も警戒を要する「がん」だということだ。
ちなみに、今年2月に世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)がまとめた最新の「世界がん報告」(03年、08年に続き3回目)によると、世界全体の死者数が最多なのは、やはり肺がん。2012年の新規患者の36%が中国人で、肝臓がん、食道がんでは約50%だった。いずれも世界人口に占める中国の比率(19%)を大きく上回っている。
同報告書によれば、12年に肺がんになった人は世界で182万人。このうち65万人(約36%)が中国人だった。中国では成人男性の喫煙率が53%に達し、喫煙者数は3億5千万人という世界最大のたばこ消費国。
この喫煙率の高さに加え、近年、脚光を浴びている「PM2.5」に象徴される大気汚染の深刻化が、中国での肺がん患者の急増の背景となっていることは疑いないだろう。
しかし、この中国の実態、日本にとって、まだまだ他人事ではないのだ。世界に対する人口比率が1.8%の日本が肺がん発症数が世界の5.2%、肝臓がんは4.6%で、胃がんは11.3%を占めているのだ。
つまり、日本の人口が中国の10分の1弱とどまっている現状を考えれば、日本の肺がん患者は、世界の3.6%以下、胃がんも5%以下であって当然なのだ。
戦後の豊かさの回復を象徴するものとして、たばこが、主に男性の嗜好品として、日本人に愛され、男性の喫煙率が一時は70%を超えていたことが大きな背景となり、世界でも突出した、がん、とくに肺がんの発症率の高さをもたらしていると考えられる。
中国の例にもあるように、肺がんは、「喫煙」+「α」で、発症リスクが、「喫煙のみ」より、数倍、さらには10数倍も高まるとされている。
「喫煙」+「大気汚染」、「喫煙」+「アスベスト」、さらには、「喫煙」+「飲酒」も、とっても危ない組み合わせのようだ。
思い当たる方、最低、いずれかは、極力「避ける」努力を、今からでも遅くないので、はじめられては!
「日本人の死因2014年版」誌面見本

