【京都牝馬S】花火 | 魂剣石をも切る

魂剣石をも切る

世に灯篭切りといふ。江戸時代剣聖とうたわれし一文字流神泉正宗が家康に請われ一度だけ御前にて石灯篭を一刀両断。以来三百余年剣道界に於いて幻の業とされこれを極めたるものなし。不可能を可能とする意の“魂剣石をも切る”といふことわざはこれをいふなり。

2024年2月17日 京都牝馬S




記憶に残る京都牝馬Sのひとつに

aikoさんの「花火」がヒットした年

1999年1月30日





「人のことで感動したり

 心が震えることがあっても

 自分が成し遂げたことで

 感動したのは初めて

 涙が出るなんて思ってもなかった

 こんな経験は初めて」


ダービー初勝利の後

そう語ったのは今年調教師デビューの

福永祐一師


人前で涙を見せない

福永祐一騎手らしいコメント


これは勝利して涙を見せた

2度目のことであった




一度目は

このレースだった


師匠の北橋修ニ厩舎での

重賞初勝利



表彰式で

ふと横を見た福永祐一騎手は

ホッとしたような顔をしていた

北橋修二師を見て

「込み上げてくるものがあった

 もちろん勝ったことによるうれし涙ではない

 それまで散々迷惑をかけてきたという思いが

 一気に溢れ出たんだと思う」

と後に語っている


北橋厩舎のマルカと福永騎手

当時は確かにもどかしいレースが

あったように思う


土曜日のG3だが

ひとつ一つのレースに

いろんな想いがあると

感じた話だった



2024年の京都牝馬Sは

プレサージュリフト


1400mは初だが

このレースは距離短縮の好走馬は多い

母も姉もスプリント重賞の好走馬

ここで新味を見せる可能はある