中学校や高校では、定期テストというのがあります。中間テストとか、期末テストなどのことです。

 

 昔の人は、覚えていると思いますが、かつてはテストの学年順位(学年1位は〇〇君で、2位は△△さんだ、とか)が、教室や廊下に張り出されていた。私も教員になったころは、この「順位張り出し」があった(年齢が、ばれそう・・・)。しかし、いつころからだったか、公立学校では、この「張り出し制度」が無くなった。理由は、「個人情報の保護?」「学力一辺倒教育の歯止め?」ある先輩教師は「学力は、いくら努力しても能力的に1位になれない生徒がいる。順位なんか張り出したら、そういう生徒がかわいそうだ」と言っていた。それも、この張り出し制度がなくなった理由の一つかもしれない。

 
 私は、この「順位張り出し制度」の復活があってもいいのではないかと思っている。
 
 理由:(逆説的に考えると)なぜ、学力順位を張り出してはいけないか、の理由が明確ではない。「順位をはっきり、みんなにわかるように見せてはいけない」というなら、運動会なんてできないだろう。全校生の前で、たくさんの保護者の目の前で、徒競走で1位、2位、3位、・・・ビリが明白に出てくる。「運動会」が良くて、「定期テスト」が悪い理由が見当たらない。先輩教師が教えてくれた「いくら努力しても1位になれない生徒がかわいそう」なら、徒競走も同じだろう。徒競走こそ「いくら努力しても1位になれない生徒」は存在する。徒競走で1位になった生徒は、ヒーローになり賞状をもらい、勉強で1位になった生徒は、どこにも公表されず賞状ももらえない。
 
 私は、何を言いたいかというと、「学力」も「運動能力」も同じように素晴らしい能力であり、どちらもそれぞれに努力している生徒がいて、自己を向上させようとする生徒がいる。その生徒を公平に平等に賞賛してあげたい、その努力を認めてあげたい、という思いである。勉強ができなければ、スポーツに頑張る。運動が苦手なら、勉強に頑張る。いいじゃないか、それで。どちらも素晴らしい。だから、どちらも同じようにみんなの前で賞賛してあげたい。
 
 これと同じような問題がある。全国学力テストの「学校別順位・点数の公表を回避する」という愚行。中学校で言うなら、なぜ中学校体育大会で〇○部が全国優勝すると、マスコミなどで大々的に学校名が公表され放映され賞賛され優勝旗がもらえるのに、「全国学力テスト、平均点が日本一」の中学校の校名は秘密裏に隠ぺいされているのか。公表してもいいじゃないか。ある学校はスポーツに頑張り、ある学校は学力向上に頑張ったって。なぜ、平等に扱わないの。「詰め込み教育の歯止め?」「偏差値教育の歪みがこわい?」じゃあ、全国で優勝するような野球部は「野球の詰め込み」していないの?強くするために他地区からたくさんの選手を集めているんじゃないの?それは許されて賞賛され、学力向上は毛嫌いされ許されない、なんて不平等だ。
 
 
 それでも「学力順位張り出し」が禁止なら、運動会のゴールの部分にも、モザイクをかけてほしい。