一緒に行く場所は、いつもダンナ(当時はまだ彼氏)の行きたい場所ばかりだった。
例えば、たまに私が行きたい場所があって、そこに行くと必ず後から文句を言われた。
「お前が言うところは、いつも絶対ハズレだ!」
遊ぶ場所へいっても、食事をする場所へいっても、いつもこう言われた。
いまだに同じ事を言われている。
私が提案するところは、雑誌などにも載っていて、友達の間でも評判のお店やスポットが多かったのだが、毎回
そう言われるので、
「この人は流行りの場所はあまり好きではないんだ。」
と思うようになり、だんだん私は自分の希望を言わなくなっていった。
デートの定番だと私は思うのだが、カラオケや映画にもほとんど行ったことがない。
ダンナ曰く、
「カラオケは歌うだけに金出すのがもったいねーし、映画はあの狭い座席が嫌だ!」
らしい。
私はそういう場所へは女友達とだけ行くようになった。
しかし、友達と出かけていると、必ずと言っていいほど携帯が鳴る。
「お前、どこにいるんだ!?」
「友達と遊んでるんだけど・・何か用事だった?」
「用事だった?・・じゃねーだろーが!!結婚前の若い女がこんな時間まで、どこほ
っつき歩いてんだ!!早く家に帰れ!!」
ダンナは完全にキレていた。
時計を見ると夜7時である。こんな時間・・なのか?
毎回こんな電話がかかってくるので、次第に友達も気を遣うようになり、申し訳なく思っていた自分を思い出す。
確かにまだ「結婚前」だ。
私はまだ独身であり、友達と会うことに関してなぜこんなに束縛されなくてはいけなかったのか?
その時は「結婚決まると、こんなものなのかな~?」くらいに思っていた。
ダンナに対して、いろいろ心の中で思ってはいても、口には出来なかった。
今考えると非常に腹がたつ。
私が提案する場所で会わないとなると、当然ダンナ(彼氏)の言う場所で会ったり食事したりする事になる。
ダンナが私を一番連れていきたい場所は、自分の家であり、自分の親の前だった。
そして一緒に食べたいものは、自分の母親の手料理だった。
もう1度書くが、この話は結婚する前の話である。
それからは 毎回、
彼の家がデート場所になった。
そして一緒に食べる食事は親同席での母親(今の義母)の手料理。
たまらなかった。
でも、嫌とは言えなかった。