年に2回、私の実家(兵庫の山奥)へ夫婦で帰省するのですが、
大阪に寄っていろんな物を食べるのも恒例となっています。
おはぎもかつては出張でよく大阪に来ていたので、関西のグルメに疎いというわけではありません。
よって例えば「たこ焼きなら何でもいい」とかのレベルではないので、私もあれこれ考えます。
「安くて美味しい、観光客が簡単に行けない、大阪らしい匂いがある」という基準に沿って、いろんなお店に足を運ぶのですが、
この前のGWには、
「夕霧そば」で有名な、お初天神にある 「瓢亭」 さんへ。
大阪といえば、やっぱりうどん。
美味しい蕎麦といってもピンとはこないものですが…。
「瓢亭」の名物「夕霧そば」は、そば粉にゆずの皮を練りこんで打った蕎麦。
このゆずの風味が、蕎麦の味わいに独特のアクセントを与えます。
私はいいとして、関東の人間(おはぎ)にこれが合うのかどうか。
悩む原因は、東京で食べる蕎麦との大きな相違の数々にあります。
蕎麦が柔らかい
ゆずの風味を出すため「熱盛り」が基本
そばつゆに「溶いた生卵」を混ぜる
よって麺のコシ、のど越しといったものはありません。
風味と食べごたえ。大阪うどんにも通じるモットーこそが、夕霧そばなのです。
↑熱盛りなので、湯気がたっています。
溶いた卵にそばつゆを流し込んで、蕎麦につけて食べます。
そば湯を足して飲むと、ここにもゆずの風味が残ってなかなかの味。
おはぎも東京にはない「大阪の蕎麦」に満足したようで、私もホッとひと安心。
せいろに天盛りがついて2000円。我々にしてはかなりの贅沢です。
土曜のお昼前でしたが、店内にはせいろを食べにくる常連さんの姿もちらほら。
歴史を感じる店内に、店員のおばちゃんも含めて大阪弁が派手に飛び交います。
お初天神の界隈も、ここ数年で随分と様変わりしましたが、
街が変わっても、変わらない味こそが「本物」なのです。