「給水にコーラ」の是非 | ごまめが歯ぎしりをやめる日

ごまめが歯ぎしりをやめる日

くだらない事をうだうだと書ける今日という日に、心から感謝。

先月の「つくばマラソン」、30km過ぎぐらいだったでしょうか。



カステラとか、どら焼きとか、甘いものづくしの

エイドステーションがありましたよね?



混み合っていたので私はスルーしたのですが、

ドリンクの紙コップが並んでいる机に目が行って、

そこで「おっ」となった光景。



ボランティアの方が コーラ を注いでいらっしゃいました。





運動中にコーラを補給するということについては、


以前に「ジロ・デ・イタリア」というヨーロッパの大きな自転車レースで、ハンガーノック(※)を起こした選手がチョコレートやパワーゼリーなどをむさぼった後、サポートカーのスタッフに「コーラくれ!」と要求し、缶を開けてグビグビ飲んでいたのを見たことがあったので、プロでもやっているのだから…アリなのかなという思いは私の中であるにはあったのです。




※「ハンガーノック」とは…


ファミレスの店員さんに、メニューを指差しながら 「こっからここまで、全部持ってきて!」 と注文したくなるくらいに、めっちゃめちゃ腹が減っている状態 (監修:ごまめ)



実際はどうなのでしょう。

コーラのメリット・デメリットをざっと挙げてみると、



○炭酸が疲労回復につながる


○糖分摂取による体力回復


○「スカッとさわやか」になれる気分的な効果


×半端ない量の糖質が身体に良くない?


×運動中に炭酸は飲みにくい?


×カフェインが多く、飲んでも体内に吸収されにくい?


×カフェインが内臓にダメージを与えるのでは?




今でこそ、カロリーゼロとかノンカフェインとか、

健康志向の中でも多くの人に飲んでもらおうと、いろんなタイプの商品が出てはいますが、


ここではノーマルタイプ(コカ・コーラなら赤いやつ、ペプシなら青いやつ)と仮定します。つくばではコカの赤いやつだったような気がするので・・・





あくまで私の考えですけど、


コーラって栄養のない、気休めのような飲み物ですから、

ものすごく広い意味で言えば「甘い麻薬」という感じ?




だから、一時的には「効く」と思うんです。心身に良い影響。


でも長くは続かない。言い換えれば「あとが怖い」。






伊藤繁雄さんという、かつて世界卓球選手権シングルスで優勝した方が、こんな内容の手記を書いておられました。



遠征でアメリカに行くと、大会の会場に無料で飲めるコーラのサーバーが置いてありました。


当時はまだ経済的にも流通的にも、日本でコーラを気軽に飲めるような時代ではなく、選手もスタッフも「ほぉ、タダでコーラが飲めるとは・・・」と色めき立ち、暑い夏場だったこともあって、みんな何杯もおかわりしたそうです。


「コーラは爽快感があって甘さも疲労回復につながるが、その反動も大きく、飲む前よりも疲れてしまっている選手もいた」と、伊藤さんは言います。


夏場の卓球は、(風の影響を受けないように)空調を止めた蒸し暑い室内というツラい空間でやるものですから、カフェインの利尿作用ばかりで水分補給につながらないコーラは、特に暑い中ではかえって選手の身体を痛めつける、毒にしかならなかったようですね。




つくばの場合は、レース後半での「コーラ提供」だったので、精神的な回復という点でのメリットが大きかったかもしれませんが、



糖質補給にはなっても水分補給にはならない、という大きな特徴を考えれば、レースにおける大詰めのここ一番、この一瞬、という時以外には飲むべきではないドリンクという結論になるでしょう。






これを「噂の刑事 トミーとマツ」で分かりやすく例えるなら、




マツ「お前なんか男じゃない!女だっ!オトコオンナの、トミコーーーッ!」 = コーラ




という認識でいいかと思います。おしまい。