「よくやった!

こぶしを上げて
おなかをなでる」by真夜中の妊婦

 

何度主治医に言われたか。
30週を超えてください。

 

ミッション達成の夜、母は・・・。 

 

三つ子事件簿ー入院編ー

 

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妊娠30週

ターニングポイントである。

 

 

あかちゃんは、30週を超えると、

おなかから出て、すぐに、

自分で呼吸ができるようになる。

 

肺の機能がしっかりするのが30週

その後

40週でうまれる。

普通(?)の妊娠の場合だ

 

 

三つ子は違った。

 

40週までは、

母のおなかも、あかちゃんもきゅうくつで

もたないらしい。

 


「三つ子だと、34週が限度ですね。

まずは、30週が目標です。

 

いいですか、お母さん!

30週超えるまでは、とにかくおとなしくしていて、

赤ちゃんを大きくしてください。

 

30週を超えれば、

万が一、うまれちゃっても、

呼吸の器械をつけなくてもいいのです。

 

自分で呼吸ができるまで、大きくして、

肺の機能を育てるんですよ!」

 


と、鼻息荒く説明してくれた。

 

 

「はい。がんばります」

 


担当看護師さんも


「お母さん、

勝手にお風呂に入ったりして、

お腹が張ったら、

 

もう、導尿の刑ですよっ!」

と、するどい突っ込み。

 

 

ばれてんのかっ?おーっ!

 

導尿?

やだーーーっショック

 

 

 

「はいっ。

おとなしくしてますにやり

 

と答える。

 


それでも、懲りずに

毎日の、

こっそりシャワータイムは日課にしていたウシシ

 

 

 

 

29週6日目の夜中。

カウントダウンだ。

 

 

私はトイレに目が覚めた。

24時を迎えた

 

 

30週だ!

 

 

トイレから出た廊下で、

真夜中、一人、

ガッツポーズグー

 


「よしっ、三つ子。

もう呼吸できるぞ!よくやった!」


と、

巨大なおなかをなで、

胸をなでおろす。

 

 

ひとつひとつ、クリアしていく入院ミッション。

 

 

この先、

想定外のミッションが待ち受けていることを

知らなかった私。

 

 

つづく