昨夜  テレビのニュース速報を見て
あまりのショックで  言葉を失った


『萩原健一さん  急逝』


68才  私と2つしか変わらない
まだまだ若い…
何故⁈





今から36年前
私  30才の時
始めての映画【誘拐報道】で
主演ショーケンと  夫婦役を演じた



私が【誘拐報道】に出演するに至るまで
伊藤俊也監督と
ショーケンの
熱い想いがなければ
私は  出演出来なかった

それどころか

【誘拐報道】と言う映画の情報さえ
知るよしもなかった




ある日…
「ルミ子、今、ショーケンと2人で飲んでるんだけど、ルミ子の耳に【誘拐報道】の映画の話入ってる?監督が、『芳江役は小柳ルミ子ちゃんじゃなきゃ、僕は監督を降りる』と言ってて全ての準備が止まったままで進まないんだよ。ショーケンが、ルミ子ちゃんに台本届けて来い!読んで下さいとお願いして来い!と言ってきかないんだよ。今から持ってくから、取り敢えず見てくれないか」


と、当時  渡辺企画のI氏が
私の家に
台本を届けに来てくれた!




今でも  ハッキリ覚えてる

黒表紙に  白文字で
【誘拐報道】
と書かれた  準備稿



「ルミ子、ごめんな!やっぱりルミ子の耳には入ってなかったんだね。ルール違反だとは思うけど、ショーケンの妻  芳江役。良い役だから、読んで返事くれないか。ショーケンもお願いしてるし」
と、台本だけ渡して
戻って行った




私は
分厚い台本を
一心不乱に
むさぼる様に

一気に
ラスト迄
読んだ





(続く)