ニューヨークでこれがないととても苦しいもの | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

いつかのSATCの出だしのナレーションでキャリーがこう言いました。

 

「ニューヨーカーはいつも3つのものを探している」

 

 

仕事

 

住まい

 

パートナー

 

つまり、満足できるこの3つを探して三千里、苦しい放浪の旅をする人が多いのがニューヨーク。

 

なるほど。なるほど。

 

と、膝を叩いてしまいました。

 

 

 

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餌を探して海岸沿いを長いこと歩いていました。

 

 

 

 

35年前、巨大なスーツケース2つと報道ビザ、アメリカンエクスプレスを持ってやって来た30代のわたし。

治安もまだ悪く世界的に悪名高かったニューヨーク。

 

そこに、シングル、小娘、英語は堪能とは言えない外国人のわたしがまるごしでやってきたのです。

なかなか手強いこの大都市に。。。

 

それでも心配性でもあるわたしは、できる限りの準備を整えてきました。

 

当面の住む場所と仕事、ほそぼそいけば1年はなんとかなるお金もありました。

 

 

しかし、、、

それでも、住み始めて2ヶ月も経つと、膝を抱えて何時間も部屋で固まるほどの孤独を経験しました。

3番目のパートナーも、SATCの4人みたいな友だちもいなかったからです。

 

日本に住んでいるときは、あれほど独りでいることが大好きだったのに。

 

 

天涯孤独に近い見知らぬ場所で、3つのうちたった一つでも抜けると、その欠如がもたらす空虚は、止まるところを知らない大きな穴になると身をもって知らされた瞬間でした。

 

あの大変さを乗り越えられたのは、徐々にできた友人知人のおかげ。

 

でも、シングルの頃支えてもらった友人たちは、東京へ、そしてミラノへと帰っていきましたけれどね。

 

 

もう一つ、火事場の馬鹿力を出して、とにかく孤独から抜け出そうと、ミッションインポッシブルに挑んだことも功を奏したのだと思っています。

 

大昔の忘れられない苦しかった経験です。笑

 

 

 

一方、娘もコロナが明けた頃、コロナ禍につきあっていた彼と潔く自分から終止符を打ち、転職先と、アパートを探す不毛な時期を過ごしていました。

 

今どきの就職は、対面の面接にこぎつけるだけが至難の技。

オンラインでの申し込みは、目にも留まらない可能性が高く、無味乾燥なコンピュータ画面に向かって虚しい申し込みを延々と続ける日々。

 

挫けそうになるのも納得です。

 

とはいえ、娘の場合は、住まいが見つかるまでは生まれ育った実家にいられるという、他国や他州から来ている人には羨ましい状況でした。

 

それでも、大学を卒業して実家にいるのはルーザーの証、というような暗黙の了解があるアメリカです。

3つのものがすべて宙に浮いた状態だった頃は、かなり精神的にきつかったようです。

 

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娘のアパートは考えた挙句

賃貸ではなく購入する方向で

助けてあげることにしました。

 

 

当時、コロナが明けてニューヨークの賃貸アパートは家賃が急高騰していました。

 

このままでは、2年おきに更新する際、どんどん値上がりし、何度も引っ越しをする必要もあるかもしれません。

それより、とりあえず買って自分のものにし、自分の好きに改装して腰を落ち着けることをサポートしよう、そう考えて夫を説得しました。

 

一人娘だし、サポートできない金額じゃないし、のちのち大きなリターンになって返ってくることは確信していました。

 

 

1つでも懸念がなくなれば、メンタル面でかなり楽になれることも経験で知っていました。

 

若い時はいろいろ大変です。

娘も、住む場所が決まっても、まだ仕事や人間関係で悶々としていました。

ただ、住む場所が決まり、やっとまずは転職に気持ちを集中することができました。

 

 

 

 

 

それにしても、多くのニューヨーカーは、なぜ物価も高くて、生きるのがこんなに厳しい街で歯を食いしばってまでとどまるのか。

 

 

かくいうわたしもその一人です。

 

決して、トントン拍子にここまで来たわけじゃないのですが、やっぱりこの街が好きなんですよね。

 

娘などは、ニューヨーク以外の場所には、たとえ数年でも住めないと決めつけているほどです。

 

 

 

もちろん、ニューヨークが大嫌いになって愛想を尽かし、去っていく人も後を絶ちません。

 

ラブ&ヘイトの気持ちをくるくる繰り返しながらも残る人、ここが好きな人はどんな人なのでしょう。

そしてここに留まることでどんなご褒美が待っているのでしょう。

 

次回はそんなことを書いてまいります。

 

 

 

 

 

 

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