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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

 

この国の国力が落ちているとは信じがたいです。
 
 

 

 

 

 

 

月曜日にRish NYが最後に主宰した「未来の自分が楽しみになるマネー術」トークショー。

このトークショーは参加くださったみなさんに「タメになった」「わかりやすかった」と大評判でした。

 

そこで、今日はお約束していたサクッと「まとめ」です。

 

ここでは、スピーカーのコモンズ投信代表取締役最高運営責任者の伊井哲朗さんから伺ったキーワードをみなさんともシェアします!

どれも検索しただけではなかなか出てこないものばかりです。

 

※コモンズ投信は澁澤健さんと伊井哲朗さんが15年前渾身で立ち上げられた投信会社です。

コモンズという名前の偶然性とお二人のお人柄そして会社のパフォーマンスで当初から応援させていただいています。

澁澤健さんは日本資本主義の父澁澤栄一の孫の孫に当たる方でご自身も日本の財界でご活躍されています。

 

 

 

ところで、2011年にRish NYを立ち上げた時1ドルは80円台でした。

そして今は1ドル160円。

 

つまり2011年に80円で買えたアメリカのものが今ではお値段は同じでも160円するということになります。

これでいかにRish NYが逆行し大変な思いでお値段を抑えていたか、ご理解いただけると思います。

 

加えてアメリカではインフレでもお値段が上がっているので、2011年に80円だったものが200円ぐらいになっているといえます。

 

つまり同じ物を買うのに倍以上の値段を払わなくてはならない。

こうして円の価値が下落し、これに関し伊井さんから衝撃的なお話がありました。

 

!日本円は世界で最も弱い3つの通貨の一つ

今、世界で最も弱い通貨といえば、ロシアのルーブル、トルコのリラ、そして日本円なんだそう。

信じられませんよね。

けれどだからと言って、それが即座に日本の国力の弱さにつながるわけではないということでご安心ください。

 

では円安はなぜ起こっているのか。

 

!お金は金利が低い方から高い方に流れる

水は高いところから低いところに流れます。

けれどお金は逆。金利が低いところから高いところに流れます。

つまり金利(利子)が高いとみんなそちらにお金を移そうとします。

低いところに置いておいても富は生み出せないからです。

 

しかし、今の日本はまさに低金利のまま。

アメリカをはじめ世界の国々が利上げをしている中、デフレから抜け出せないでいた日本はなかなか金利が上げられませんでした。

そのため、お金は金利の低い日本から高い国に逃げていく。これにより円の価値が下がり円安になったのです。

 

 

!アメリカにお金が逃げている意外な理由

みなさんはネットフリックス、hulu, アマゾン, アップルなどをサブスクしてらっしゃいますか?

実は日本人全体が払っているこの月々のお金が2兆円にも上るそう。

また2011年の東日本大震災以降、日本は原発を停めています。

これによってオイルなどのエネルギー調達はほぼ全面的に輸入に頼らなくてはいけません。

これらの膨大なコストで貿易赤字が膨らんでいるのです。

 

 

!インフレ時は不動産&株式投資

コロナ禍以降、やっと日本もデフレから脱却できつつあります。デフレ時はお金が回りにくい時代でした。

けれどやっとインフレになり、世界の経済の教科書では、インフレ時は不動産投資と株式投資が効果的ということになります。

 

 

ただ、個人投資家として株式投資や不動産投資は資金に限りがあり簡単じゃありません。

特に不動産は高額なのでなかなか手が出ませんよね。

 

そこで伊井さんが提案されたのは、REITを買うという方法。

これは不動産投資信託のこと。

つまり、投資者から集めた資金で不動産投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品。

 

これは比較的安定した配当が期待でき、流動性があり換金が容易という利点があります。

 

また株式投資も個人では資金の限界があり、いろいろな株を買ってリスクを分散することができませんが、投信ならそれが可能です。

 

アメリカでは投信をMutula Fundといいわたし個人もずっと積み立てながら30年以上前から2社持ち続けています。

これが、ドルで換算して20倍以上になっています。円で換算すれば30倍近くです。

 

最後にこれはトークショーではしっかり突っ込むことができなかったのですが、ぜひ私から一言。

 

 

!外国株を新NISAに取り組むとき考えてほしいこと

会場では、新NISAなども海外の金融商品も込みの物をお持ちの方が多かったのですが。

新NISAはアメリカの401Kのようなもので、長期間の資産形成を応援する利益や分配金が非課税の投信のこと。

 

もし、これから新NISAを始められる方は、海外株などを取り組むのが得策なのかどうかは、今後の為替がどうなるかもよくお考えになって決められるといいと思います。

 

私の知人で35年間アメリカの債権を扱ってきたエキスパートがいます。

彼は、個人的にもドル中心に投資をしていたのですが、157円のタイミングで多くを売り、日本円に換えたと言っています。

 

つまり、今後円安がこのまま続くとは考えなかったからです。

 

円安はこのまま続くと考えるならドルを保有し続けるのもいいでしょう。

けれど、日本の底力を信じこれ以上の円安はないだろうと考えるなら、今がドルは売り時という考え方もあります。

 

米株など海外の株を中心とした投信を買う場合、注意しなくてはいけないことがあります。

 

!外国株は株価と為替の両方が絡み難易度が増す

つまりアメリカ株を買えば例え株価は上昇しても円が強くなってしまえば、利益は相殺される可能性があるからです。

 

例えば、1ドル160円の時、1株100ドルで100株買えば1万ドル=160万円の出資です。

それが120ドルに上がったとします。すると100株で1万2千ドル。

ドルだけなら2千ドルの利益です。

 

けれど1ドル130円になれば1万2千ドルX130=156万円。

つまり、株価は20%上がっても4万円損をしたことになります。

 

株価の動きは会社の業績と連動するためプロならわりと分析がしやすいです。

けれどプロでもわかりにくいのが為替の動きです。

 

国の情勢がどう変わるか、なかなか一瞬先でさえ予測ができないからです。

例えば米国の次期大統領がトランプになるか、バイデンになるかでも為替に影響はあるでしょう。

 

外国株を買うということはつまり、株価ばかりか為替までゲームに入ってくるわけです。

素人にはなかなかハードルが高いということになるのです。

 

加えて、お金が国を跨ぐことに関して、かかる税金もどんどん複雑になってきています。

 

そのため、NISAなどの長年そのまま置いておきたい投資はよく考える必要があるということです。

 

 

!続伸している日本株は世界舞台で活躍中

日本企業で買うなら世界舞台で利益を出している会社を選ぶか、そんな会社に特化した投信を選ぶといいでしょう。

今の日本の優良企業は、もはや日本市場だけで稼いているわけではないのです。

 

 

以上、いかがでしょうか。

 

サクッとまとめる予定でしたが、長くなってしまいました。

少しでも参加いただけなかった方の参考になれば幸いです。

 

 

ハート深川陽子さん、トークショーの内容をデクテーションしてくださりありがとうございました!

 

 

 

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2012年からのスライドをあげています。よろしければご覧ください。

長きにわたりありがとうございました!

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