毎週、火曜日にリリースされる
「将軍」のエピソードが待ちきれないです。
こんなにドラマにハマったのは何年ぶりでしょうか。
日本人もとうとう、ハリウッドまで
その道のプロたちを大勢連れてきて
本格的にビックバジェットの
時代劇を作れるようになったのですね。
感慨深いです。
その「将軍」に第4話までは
名前も知らなかった
日本の女優さんが出ています。
その彼女、第4話で
いきなり世界中を
熱狂させてしまったのです。
穂志もえかさんです。
切腹を命じられた夫と生まれて間もない赤ちゃんの切られた頭が入っている木箱を前にする藤の方を演じる穂志もえかさん
彼女の役柄は、お家断絶となる妻の役。
虎永(徳川家康モデル)の家臣である夫は、宿敵石堂(石田三成モデル)への不祥事により切腹を命じられ、まだ生まれたばかりの赤ん坊も殺されてしまいます。
その悲しみも冷めやらぬうちに、難破戦でやってきた蛮人(彼女にしてみれば毛むくじゃらで臭い無作法な大男)の正室になれと言われます。
最初は激しく抵抗するも、強制され夫となったその蛮人が窮地に立つと、夫の銃を取り上げようとした侍に対して銃を構え、「お引き取りくださりませ」と威嚇するのです。
感情を表に出さないおっとりした姫が芯の強さと夫への忠義を示す健気さをよく演じていて、世界を魅了したのです。
わたしもここで「おお〜」っと唸ってしまいました。
二階堂ふみさんもお茶々のモデルである「落ち葉の方」で出演されていますが、お二人とも、所作がとても美しいのです。
日本の古式ゆかしきエレガンスを、日本人ばかりか世界中の人が同じように美しいと認めるということが証明されました。
1980年に作られたオリジナルバージョンでも、鞠子に演じた島田陽子さんが、世界中で大センセーションを巻き起こしました。
そのいかにも戦国日本の高貴な女性の美しさが秀でていたのです。
1980年にNBCが全て日本ロケで製作した「将軍」
島田陽子さんの美しさが際立っていました。
けれど、優雅な動きや所作って、体幹を支える力や、脚の筋力、その他意外な筋力を要するのです。
同じ時代、韓国では女性が畳に座る際、あぐらをかいて据わりました。
が、日本では正座です。
どう考えても正座の方が足が痺れるし、不自然な据わり方です。
しかも立ち上がる時、すっくと立ち上がるにはこの時もまた、下半身の筋力が総動員されます。
美しい仕草に筋力が必要なのは日本の所作だけではありません。
例えば、ヨーロッパで王侯貴族にご挨拶するときのカーツィというお辞儀。
これが、簡単じゃない。
体幹を鍛え、足腰がしっかりしてないと美しくできない動作です。
キャサリン皇太子妃も最初は
美しいカーツィーができず苦労されていました。
だんだん慣れていらしたようです。
膝がぴたりとくっついてます。
ところで、勇気ある発表をされましたね。
しばらくそっとしてさしあげたいです。
お元気にお戻りになる日を
祈りながら待ちたいですよね。
また、突き詰めると、片足のつま先だけで立つという、人間技とは思えないバレエの動きは人間が考えうる究極の優雅と言っていいでしょう。
しかし、何年ものまさに血が滲むような鍛錬を積まなければ習得できません。
エレガンスとは、相当な筋力と修行あってこそ、さらりと身に纏うことができるものなのです。
着物という何重にも体を締め付ける重い衣装を身につけ、鬘そのものもかなりの重量がある。
それで畳の間で立ったり座ったりを繰り返す。
これも同様に、どれだけ大変なことか。
長年、畳のない部屋に住んでいると、足首、ふくらはぎ、膝などの力がどんどん衰えていくのが分かります。
将軍を見ながら、二階堂ふみさんや穂志もえかさんの滑るようななめらかな動きに魅力され、思わず、畳もない部屋で、立ったり座ったりの「練習」を繰り返してしまいました。
今、1980年の「将軍」の島田陽子さんをもう一度見たくて、DVDを探しているところです。
ストリーミングでは見られないのです。
このドラマを通じて、日本女性の美しさもまた注目されたのは、なんとも嬉しいことだと思う反面、このレベルのエレガンスの片鱗を身につけるために、ワークアウトをする理由がまた1つ見つかったと思いました。
別ブログで主にファッションのこと、プライベートなことなどを書いています。
「将軍」で1つだけ惜しい!と思うことがあります。