銃撃事件に対し心に刺さるコメントをした人の壮絶な過去 | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

今朝の東京は雨。
晴天がしばらく続いた後のお湿りでしょうか。
 
それとも梅雨入り間近。。。
 
 
晴天に恵まれた数日があったから
雨もまたをかし
 
 
 
 
またしてもアメリカから残念なニュースが入ってきました。
 
テキサスの小学校で児童19人を含む21人が死亡した銃撃事件。

ほんの数日前もニューヨーク州バッファローのスーパーで銃の乱射事件で10人が亡くなっています。

黒人の教会での乱射事件など、銃の乱射による痛ましい事件は枚挙にいとまがありません。
 
一体いつまで続くのでしょうか。
もういい加減にしてほしい。
 
 
でも、
 
こういう時、
 
無力感に苛まれるこんな時。
 
アメリカでは、必ず!
みんなの心を一つにまとめ、
心に刺さる言葉で
わたしたちを代弁し
奮い立たせる人が出てくるんです。
 
 
みなさん、スティーブ・カーはご存知でしょうか。
 
 
彼は、NBAバスケットボールチーム「ゴールデンステート・ウォーリアーズ」の生きながらに伝説のコーチです。
 
 
 
ゴールデンステート・ウォーリアーズは、NBAチーム全体の中でニューヨークニックスに次ぐ2位、全世界のスポーツチームの中では6位だそうです。
 
 
 
 
この方がね。実は聞くも涙、語るも涙、壮絶な個人的事情を乗り越えてきた方なんです。
だからこそ、彼の言葉には説得力がある。
 
彼の個人的事情については追って書いていきます。
 
 
 
 
カーさんの心に響くコメントについては、「LA日和、ときどき日本♡」というブログを書かれているmarimonさんが日本語訳もつけてご紹介くださっています。
 
 
 
アメリカではいまだに銃を所持することができます。
だからこのような悲劇が後を絶ちません。
 
けれどアメリカの歴史といえば、カウボーイ。
特に開拓時代の南部では、銃は切ってもきれない所持品です。
 
だからいきなり禁止! は難しい。

で、100万歩譲って銃を所持することは許すとしましょう。

 
ただ、これらの事件を起こす犯人たちは、やはり精神的に正常とは言えません。
 
 
だから、その人たちが銃を所持することを禁止できればこのような事件は激減するでしょう。
 
 
当然国民の90%以上も、購入時に素性調査を強化すべきだと考えています。
 
そしてそれは下院で数年前に可決されました!
 
けれど、それを現在、共和党の上院議員50人が法案にすることを拒んでいるのです。
だから、このような事件が後を絶たない。
 
それをスティーブ・カーは、
「あんたたち(共和党の上院議員50人)の権利や名誉の方が、人の命より大切なのか」
「もうたくさんだ」
と、怒っているのです。
 
 
さて、この方、実はレバノン生まれ中東育ちです。
幼少時代は、中東の国を転々として育ちました。
 
やがてお父様はレバノンのアメリカンユニバーシティのプレジデントとなります。
 
※娘の友人Bちゃんの従兄弟さんもこの大学の卒業生です。従兄弟さんは数年前、生死を分かつ壮絶な経験をしています。
 
けれど、スティーブのお父様は立場上、イスラム教過激派のターゲットとなり、スティーブが18歳の時、大学のオフィスで、銃で後頭部を二発も撃たれて殺される無惨な経験をしています。
 
レバノン戦争が起こっていた頃です。
 
以来、スティーブの人生は劇的に変わってしまいました。
 
 
父親が殺される6ヶ月前、お父様は家族たちの身の危険を感じ、家族を中東から脱出させる計画を立てます。
 

滑走路には爆弾が仕掛けられ、空港は閉鎖されていました。

 
クルーズ船でキプロスに向かうか、大使がついてヘリコプターでお隣イスラエルのテルアビブに向かうか、またはバスでイスラエルまで国境を超えるか。。。
 
はたまた、軍の専用機でエジプトのカイロまで空席に紛れ込むか。。。
 
結局、二転三転し、運転手を雇い、レバノン山脈からシリアの国境を超え、ダマスカスに向かい、そのままアンマン、ヨルダンへと逃亡したのです。
 
その6ヶ月後、お父様は暗殺されたのです。
 
 
アメリカに移住したスティーブはアリゾナ大学に入学しスポーツに打ち込むようになっていきました。
 
お父様は、彼がバスケットボールに専念し始めた矢先、イスラム過激派に殺害されてしまいました。
 
 

うちひしがれる彼を励まし、応援し続けたのはイスラム教徒の友人たちでした。

 

彼は生まれも育ちも中東です。

 

そのため、イスラム教徒の友人、知人も多く、彼らに対して強い思い入れを持っています。

 

2001年の同時多発テロの際には、

「多くの善良なイスラム教徒と、一部のテロリストは区別しなければならない」

と、アメリカ国民に冷静な対応を呼びかけました。

 

異人種、異宗教、異民族の集合体であるアメリカ。

それゆえ、「異」なるものが化学反応を起こし、想像を超える素晴らしいものを生み出すのもアメリカです。

 

ただ、お互いに「違うこと」を受け止められず、憎しみに向かうのも残念ながらアメリアの抱えている負の財産です。

 

イスラム教国で生まれ育ち、黒人たちと一緒にバスケットボールのプレイをしてきたスティーブのような人が、もっともっと声をあげて行けば、アメリカ人たちを覚醒させることができると、暗いトンネルの先に明るい希望を持てたように思いました。

 

marimonさんも書いてらっしゃるけれど、彼みたいな人に大統領になってほしい。。。

 

 

せめて共和党のおバカさんたちに喝を入れる政治家に立候補してほしいなぁ。。。

 

 

 

 

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