※この記事は、義家族をお招きし、エンターテインする前に短時間で書きました。
すごく難しいテーマなので、何が言いたいかきちんと伝わっていない気がします。
おいおい、加筆訂正を加えてまいります。
1950年代、アメリカである実験が秘密裏に行われました。
生まれ持った遺伝子と、環境と、どっちが人格形成において影響力を持つか、というのがテーマでした。
そのため、ドクター・ニューバウワーは、ニューヨークのある里子紹介所と組んで、双子、三つ子ちゃんの、特に一卵性のアドプトに出された子どもたちを、ずっと何年にも渡って調査したのです。
一卵性の双子エイミーとベスもこの里子紹介所を通じて里親に引き取られました。
ベスは、ローワーミドルクラスの両親に引き取られました。
育ての母親は太り気味で、自分に自信がなく、おどおどしたところがある女性。
夫からの子育ての助けもあまり期待できない。
あまり子育てに熱心な様子もありませんでした。
そんな家庭に里子に出されたベスは、かなり小さい頃から問題の多い子だったそう。
夜泣きが多く、大きくなるまでおねしょと指しゃぶりが止まず、自分の思うようにいかないことがあるとキーっとなるところがあったそうです。
一方のエイミーは、アッパーミドルクラスの両親に預けられました。
母親はシックでセンスが良く、教養もあり、とても気さくないい人です。
明るくて、子育てをとことん楽しんでいる感じ。
エイミーちゃんは一家の中心として可愛がられ、夫のサポートも十分にありました。
ところが。。。
ここなんです。
エイミーも夜泣きが多く、大きくなるまでおねしょと指しゃぶりが止まず、自分の思うようにいかないことがあるとキーっとなるところがあったそうです。
つまりエイミーにはベスと同じ問題が見られたのです。
そして最終的には、2人とも情緒不安定な傾向があり、なんとエイミーの方は、鬱病を発症してしまいました。
子供たちを勝手に違うファミリーに引き離して、ずっとリサーチをするのはどうかと思うのですが。
里親には知らされてなかったんだけど、彼女たちの生みの母親には、精神障害がありました。
つまりベスとエイミーには母の遺伝子が引き継がれていて、それは「環境」では変えることができなかったということです。
他にもいくつか別の一卵性双子や三つ子のケースがあるのですが、どれも似たような結果に終わっているのです。
つまりこういうふうに解釈できると思います。
これまで世間一般には、
人格形成においては
氏より育ちと信じられていました。
生まれ持ったものより、本人や親の意思、努力によって変えられる環境・共育のほうが、人格形成にとって重要であると。
でも、親に遺伝する病気の因子があれば、どこでどんなふうに育とうと、つまり環境にかかわらず、やっぱりそれは出る可能性が高いということがわかったのです。
親に虐待されたから精神障害が出るのではなく、素地がもともとあったから出ただけ。
素地があれば、どんなに温かい家庭で育てられても発症する可能性はある。
つまり、育ちでは変えられない「生まれつき」があるということ。
これを知った時はちょっとショックでした。
わたしは自分の欠点探しばかりし
どうしたら変えられるだろうと
よく言えば向上心が強く
悪く言えば自分のアラ探しで
もがいていた時期がありました。
でも、人格の核の部分は
生まれで決められている部分が多いなら
もう今の状態で降参し
このままで受け入れ
好きになるしかないんだ。
と、妙に吹っ切れたのです。
今日は何が言いたかったかというとね。
みんなそれぞれに何か、生まれ持ったものがある。
ものすごく数学に秀でていたり。
音楽の才能があったり。
反対にどんなにがんばっても、どうしてもできないこともあるかも。
がんばっても数学は苦手なままかもしれない。
そんな時、仮に育て方が違って、違う環境で育てられたら、もっとよく育っていたのではと思いたいけれど。
案外、ベスやエイミーのように生まれ持った遺伝子を劇的に変えることはできなかったかも。
大切なのは、
どんなに才能があっても
反対に才能がなくて、
障害があっても
1人の人間としての尊厳に差はない、ということ。
それは本人の努力で変えられるものではないから。
生まれてきた一人一人がかけがえがない世界の宝物。
その重みに差は１ミクロンもないのです。
みんな性質も能力も、十人十色。
だから、一つの価値観だけにがんじがらめになって、こうでなくてはいけない、みたいな考え方は意味がない。
いい学校に行かなくてはいけない とか。
どこどこの会社で働かなくちゃ とか。
出世しなくちゃ、とか。
こういうの虚しいなとはずっと思っていましたが、特に本人が求めてない場合は本当に意味がないことです。
みんな違って当たり前。
でも、生きている以上、みんな同じように尊い。
職業に貴賎はないし
強者は弱者を助け、守る。
なんか、昔勉強した社会福祉について
もう一度きちんと学び直したくなりました。
さあ、ニューヨークもやっと本格的な夏の週末です。
どうぞ良い週末をお過ごしください！
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